また＊100 ページ5
「なんで、君がこんなところに……？」
目を見開く、頭が正常に動かなくなる
何か…言わないと
そうはいえど、口は上手く動かず、余計な空気だけが出入りする
『ぇ…あ、……お久し、ぶりです…』
「…僕が聞いているのはそういうことじゃない」
『…お仕事、大変そうですね、テレビで見てますよ…本当、人気m』
「A、話逸らさないで」
自分の腕をつかむ力が強くなった
少し眉をひそめる
何故だろう…今は腕ではなく……胸が痛い
「君…もしかして、ヒーローに…？」
『ちが、います…』
「じゃあなんで？…前に僕とした“ 約束 ”、忘れたっていうのかい？」
『っ…、忘れて、なんk…！』
そろそろ胸が破裂しそうだ、という時
遠くから自分を呼ぶ声が聞こえた
誰の声かなんてすぐにわかってる
ずっと心配だった、迎えに来てくれるって、言ってくれたから、だから…
『サイタマさん…！』
声のした方を見れば、こっちに向かって駆けてくるお二人の姿
服はボロボロだけど、元気そうだ
服についてる血は…返り血だろうか
自分も駆け寄りたい衝動にかられたが、自分をつなぎとめてる冷たい手がそれを許さない
「サイタマ…？」
『ぁ、あの…今日は、ヒーロー協会の人に、
呼ばれてまして』
「なんで」
『…ひ、ヒーローに、ならないかと』
サイタマさんと、ジェノスくんを見てホッとしたのか…ずっと喉につっかえていた言葉がゆっくりと出てくる
氷が溶けて行くようにも感じた
「…なんだって？」
『でも、…アマイマスクさんとの約束もありましたし、お断りしました…それで』
「…」
しばらくの無言が続く
…手、本当に冷たい…
そう感じ、掴まれていない方の手で、アマイマスクさんの手に触れる
「！」
血を拭うように、撫で、触れ、重ねる
「…ごめん、君の手が汚れたね」
『…いえ』
パッと…離された腕
わたしの腕を離すと、今度はアマイマスクさんがわたしの腕に触れ、ついた血を拭ってくれる
ずっと捕まれ、冷たいと思っていたはずなのに
どうしてか、その時は暖かく感じた
…外気の方が冷たいと感じるくらいに
寂しい、ふと感じた
…いや、わたしもあの腕に包まれていた時があったのだから、それが当たり前なのかもしれない
「早乙女！！」
「Aさん！！」
『サイタマさん、ジェノスくん…』
…先ほどより鮮明に見える2人の顔に
今日の夕飯は何にしますかなんて…
“ いつも通り ”の自分を感じたりして…
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ボブ(プロフ) - 更新まってます。 (2022年12月14日 20時) (
レス) @page10 id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
ひろか(プロフ) - 初コメ失礼します！「プリ小説」というアプリで小説を書いている者です。この作品、とっても感激したので参考にさせていただいてもよろしいですか？丸パクリはしません！ちょっとだけ似せた作品みたいな感じになるのですが、いいですか？お返事お待ちしております。 (2022年9月19日 22時) (レス) @page10 id: 25a5de3e43 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - とても面白かったです！続き待ってます！！(^-^) (2022年8月23日 12時) (レス) id: c9b569b303 (このIDを非表示/違反報告)
キーさん(プロフ) - すごく面白かったので続きが見たいです!!!更新待ってます！ (2021年8月27日 16時) (レス) id: 1d2c287881 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - とても、病みつきになりました！！続き待ってます！ (2021年5月26日 14時) (レス) id: 121cb76d29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊√ぬこ点 | 作成日時：2017年9月11日 18時
