【伊月葵】〜登校〜 (中2) ページ16
_________
朝。
少し肌寒い空気に小鳥のさえずり、そしてぐわぁ…と隣から聞こえてくる、女子らしからぬ大きな欠伸。
……駄目だ。最後で朝のいい雰囲気がぶち壊しだ。
俺は欠伸の主である横を眠そうな顔で歩く双子の姉、葵を少し睨む。
弟である俺が言うのもなんだが、葵は比較的顔立ちは整った方だと思う。…いや、ぶっちゃけて言うと確実に美人の部類に入るだろう。
風になびく、絹のような長い黒髪
ふわりと香る、シャンプーの残り香
あまり日に焼けていない白い肌に、ほんのり桜色に色付く唇。
それは清楚でいながら、それでいて何処か異性をどきりとさせるものである。
「…タスマニアにいるレタスマニア！キタコレッ！！」
こんなことを言わなければ、だが。
「葵それ………頂き。」
「「……………………」」
そして残念な美形姉弟の激しい駄洒落合戦は幕を開ける。
「紅葉見に行こうよう！」
「1mで一命とる！」
「葡萄一粒どう？」
「ライターを開いたー！！」
「ハリケーンは…」
…
…………
………………
そして
「お前らさぁ……毎朝毎朝人の気も知らずに駄洒落合戦しやがって…、いつも延々と聞かされる俺たちの身にもなってみろよ…？」
「ご…ごめん日向……」
「すみませんでした……」
「はぁ…、もう日向君もいいんじゃないかしら。この二人は今に始まった事じゃないし。……ほら、三人共早く行きましょ。」
「ああ……」
「ごめんなさい……」
「はーいっ」
クラッチタイムに入る日向、今にも泣きそうな勢いで謝る俺と葵、その様子を呆れながらも見守る相田。
そう、これが俺たちの日常である。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
水希 - 参加したいです！ (2018年5月21日 17時) (
レス) id: 3c8893256c (このIDを非表示/違反報告)
リフル - 自分が書いた奴を消しました。 (2017年2月12日 13時) (レス) id: ac365a8709 (このIDを非表示/違反報告)
奏葉(プロフ) - 未宇さん» はじめまして。是非どうぞ！でも私はこの一週間ここに来れそうにないのでやり方だけ教えますね！ (2016年3月29日 7時) (レス) id: 28b2dcf9a2 (このIDを非表示/違反報告)
未宇 - 参加していいですか？ (2016年3月28日 23時) (レス) id: d7839a77d6 (このIDを非表示/違反報告)
紀良(プロフ) - えっ！新機能スゴッ！？そんなのあったんですねぇ〜・・・って、ここ書き込んでいいんかな・・・失礼しましたぁー！ (2016年3月8日 19時) (レス) id: 4dd9c8676b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にゃらめる x他7人 | 作者ホームページ：
作成日時：2016年1月6日 18時
