【原朔哉】(中2) 昼休み 4 ページ20
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あれは、ちょうど1年前だったか・・・
そんなことを思い出していると、朔哉が『いひゃいよまきょたん!』と俺の手を叩いて暴れた。
何を言っているのかはわからないが。
「原さん、口は厄のもとですよ・・・?」
今もなお掴んだままの頬に力を込め、にこやかに笑う俺の後方(というよりは右手、と言うのが正しいかもしれない)から、クラスに残っていた女子の声が耳に入った。
「花宮君って、原さんといる時だけ雰囲気違うよね〜」
「もしかして、あれが素なのかなー?」
「えーっ、いつも優しいよ?」
「あ!それか原さんは“特別”とか!?」
「いやいや、花宮君が原さんみたいの相手にしないって(笑)」
「アレだって、原さんが付きまとってるだけでしょ?花宮君嫌がってるじゃん!」
・・・まぁ、あながち間違ってもいねぇわ。
溜め息をつき頭の悪そうな女共へ視線をやると、聞こえていないとでも思ってたのか、驚いた表情で固まった。
目が合ったので取り合えず愛想笑いをしたが、また変な誤解を招くのは本意じゃない。
というか、あんなことを言われてコイツはなんとも思ってねぇのか。
手に込めた力を抜くと、朔哉はそのまま力なく(俺の)机に突っ伏し、小さく肩を震わせた。
「ふはっ、すげぇ言われ様だな。」
嘘泣きかと思いながら皮肉を言うが、朔哉はなかなか顔を上げない。
片肘をついて朔哉の顔を除き混むと、目に涙を浮かべながら、ふるふると震えていた。
「おい、さく・・・」
「は、花宮“君”・・・“君”って・・・っブハッ・・・!」
「笑ってたのかよ!」
珍しく同情した俺は何だったのか。
自分の行動が心底バカらしい。
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水希 - 参加したいです! (2018年5月21日 17時) (レス) id: 3c8893256c (このIDを非表示/違反報告)
リフル - 自分が書いた奴を消しました。 (2017年2月12日 13時) (レス) id: ac365a8709 (このIDを非表示/違反報告)
奏葉(プロフ) - 未宇さん» はじめまして。是非どうぞ!でも私はこの一週間ここに来れそうにないのでやり方だけ教えますね! (2016年3月29日 7時) (レス) id: 28b2dcf9a2 (このIDを非表示/違反報告)
未宇 - 参加していいですか? (2016年3月28日 23時) (レス) id: d7839a77d6 (このIDを非表示/違反報告)
紀良(プロフ) - えっ!新機能スゴッ!?そんなのあったんですねぇ〜・・・って、ここ書き込んでいいんかな・・・失礼しましたぁー! (2016年3月8日 19時) (レス) id: 4dd9c8676b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃらめる x他7人 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年1月6日 18時