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A「涼介・・・違うの・・・」
涼介が眉間にシワを寄せたまま、私の顔を見上げる。
A「私・・・好きな人ができた・・・」
山田「・・え・・？？」
涼介は大きな瞳をさらに大きく見開いた。
山田「なに・・・？？もしかして、あの、有岡って人？？」
涼介の表情が途端にきつくなり、私はビクリとする。
涼介の怒りが沸いていることは一目瞭然だった。
山田「有岡だろ？」
コクン、と頷いた時にふと目に入った涼介の拳は、
怒りからだろうか。
明らかに震えていた。
山田「ふーん。そっか。そんな気はしてた」
A「涼介も、彩が好きなんじゃないの？？結婚前にお互い気付けてよかったと思う・・・」
山田「は？？山本はただの遊びだから」
フッと鼻で笑う涼介の顔がやけに癇に障った。
A「でも、彩は本気でしょ？」
山田「しらね。俺がAと婚約中だと知っていながら寄ってきたのはあいつだし。」
なんだかんだ言っても、優しくて人を思いやれる気遣い屋の涼介。
そこは本当に愛していたのに。
そんな涼介から、こんなにも冷たい言葉がでるなんて。
山田「なあ、俺はA以外は考えらんねーから。絶対、婚約破棄なんて認めない」
涼介の顔からは表情が消えていた。
無表情で怒っているのか、悲しんでいるのかも分からないほどの、
冷たい無表情を向けられて。
私は恐怖で心臓がばくばく鳴っていた。
A「・・・お願いします・・・別れてください・・・」
山田「無理。もう、結婚することは職場にも親族にも伝えてある。今更中止なんてしたら、どれだけ俺が恥かくことになると思ってんの？？」
俯いていた私の顎をグイッと持ち上げる涼介。
山田「婚約破棄は認めない。」
彩との関係がバレたときの涼介とは態度が大違いだった。
私の気持ちが有岡に向いていると分かってからの涼介は目の色が完全に変わっていた。
A「でも・・・！」
山田「とりあえず今日は帰れ。頭冷やして。」
涼介はそう言うと、私の腕を掴んで、私をソファから立ち上がらせた。
確かに今日はこれ以上の話し合いは不可能だろう。
私は涼介の部屋を飛び出した。
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kazuho10venw(プロフ) - ひなるりさんの作品が本当に好きです。1番好きです。新しい作品も繋いだ手をもう一度も、そしてtaste youは本当にドキドキして一気に読みました！これからもお忙しいかとは思いますが頑張ってください！更新楽しみにしてます(^ ^) (2018年2月16日 0時) (
レス) id: 3a82aedab1 (このIDを非表示/違反報告)
ひなるり(プロフ) - マソさんさん» ありがとうございます！ドキドキもハラハラもして頂けて光栄です！これからも波乱の展開も目指しますので、引き続きよろしくお願いします！ (2018年1月17日 20時) (レス) id: d8c478152b (このIDを非表示/違反報告)
ひなるり(プロフ) - ほーちゃんさん» ありがとうございます！！更新ゆっくりめで申し訳ありませんが、どうぞ引き続きよろしくお願いします！ (2018年1月17日 20時) (レス) id: d8c478152b (このIDを非表示/違反報告)
マソさん(プロフ) - ドキドキもハラハラもしました！すごく読んでいて楽しいです！更新楽しみにしています！ (2018年1月16日 1時) (レス) id: a8e64801a2 (このIDを非表示/違反報告)
ほーちゃん(プロフ) - とっても好きな作品です！(^^)応援してます！！ (2017年12月30日 0時) (レス) id: 9c70c51396 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひなるり | 作成日時：2017年12月22日 1時
