十二話なのです！ ページ13
審神者の言葉を聞いたあと、Aは笑って筆をくるりと回した。
A「私は乗っ取りはしないのですよ！人であろうと物であろうと付喪神であろうと、一度裏切ったものを信用するほど私はおバカではないのです！欲しいものは自分で手に入れる主義ですので、心配はご無用なのですよ！！」
キッパリと言い切るAに、審神者はへにゃりと力を抜いた。
実はこの部屋には特殊な結界が張ってある。
それは嘘がつけない結界。
結界を張った術者と対象が一対一であった場合のみ発動するタイプで、どれほど霊力が優れていようとこの結界を感知することは不可能に近い。
だから近侍の山姥切国広には部屋を出て行ってもらったのだ。
だから、Aの言葉が嘘偽りないものだと審神者は確信した。
審「試すようなこと言ってごめんね。どうしても疑心暗鬼になっちゃうみたいで……。本丸に私以外の人がいるなんて初めてだし」
素直に謝る審神者に好印象を抱きつつ、Aは緩く首を振った。
A「仕方のないことなのですよ！私が審神者様の立場だったら同じことを聞いていたのです！審神者を志す者として、心に深く響いたのです！審神者になっても忘れないのですよ！」
気にした様子のないAにほっと息をついて、審神者は山姥切国広を呼んだ。
審「さて、そろそろ戦に出てる子たちが帰ってくる頃だから、お出迎えするのとついでに手入れについて教えようか！」
元気に立ち上がる審神者に続いてAも立ち上がる。
A「ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いしますなのですよ！」
審「うんうん！私より難しい言葉を使ってなんだか立場が逆な気がしてきたぞう！」
山姥「あんたが馬鹿なだけだろう」
嘘がつけない結界は張ってあったが防音の結界を張っていなかった時点でどこか抜けているというか。
廊下に立っていた山姥切国広はもちろん、審神者に書類を届けに来て偶然聞いてしまったへし切長谷部も数分間背後の桜が止まらなかった。
審「え、なんで長谷部桜だしてんの？？」
へ「い、いえ、主。なんでもありません！こちらが俺と経理担当の博多からの報告書です！では！！」
言い逃げをするように審神者に書類を渡したへし切長谷部は“機動おばけ”の名に恥じないスピードで部屋に戻っていってしまった。
審「……なんだったんだろ」
A「さあなのです」
あとには首を傾げる審神者とA、そして気づかれることなく桜を飛ばす山姥切国広が残された。
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橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです！続きを待ってます！(*´ω｀*) (2021年9月25日 17時) (
レス) @page18 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名-せな-くん⇔舶(ﾊｸ)(プロフ) - とても良きです……!!見習いちゃんがとても可愛く内容も好みです…!気長に更新お待ちしています(´-`*) (2019年12月25日 2時) (レス) id: 7017cc79b6 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 見習いちゃんがとても可愛くて吸い込まれるように読みきっちゃいました！続きを待ってます！ (2019年5月16日 22時) (レス) id: e140141ee4 (このIDを非表示/違反報告)
アルっさん(プロフ) - 見習いちゃん可愛いですな！FGOの方の更新も待ってます(*´∀｀*) (2018年12月6日 16時) (レス) id: ede1d0dfa8 (このIDを非表示/違反報告)
黒雪(プロフ) - 初めまして！ 見習いちゃん可愛いですね 小説面白いです これからも更新楽しみにしています 頑張って下さい！ (2018年10月18日 2時) (レス) id: 64abb0ccf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沖矢ちひろ x他1人 | 作成日時：2018年8月29日 22時
