十一話なのです! ページ12
朝食を食べ終えたあと、Aは審神者に呼ばれて執務室に入った。
A「失礼しますなのですよ!」
ノックをして返事が聞こえてからドアを開けるあたり、礼儀はきちんとしている。
審「Aちゃんいらっしゃい!メモも持って準備万端だね!」
その言葉通り、Aはいつものへし切長谷部の他にメモ用紙と筆を持っていた。
A「はいなのです!今日は何をするのですか?」
審神者は考えたあと、指をピーンと立てた。
審「いつもは政府から送られてくる書類に目を通したり、短刀達と遊んだりするんだけど、今日は君に審神者の一番大切な職務を教えよう!」
フフフと笑いを上げる審神者に、同じ部屋にいた近侍の山姥切国広が呆れた目を向けた。
A「その大切な職務とはなんなのでしょうか!」
メモを構えてAが聞く。
審「それはね、笑っていることだよ!」
Aはそれに首を傾げた。
笑っていることが審神者の一番大切な職務なのだろうか。
審「刀剣男士の役目は歴史を改変しようとする歴史遡行軍と戦うことだっていうのは知ってるでしょ?」
A「はいなのです!皆様頑張っていらしているのですよ!」
こくこくと頷くAに審神者は少し悲しそうに笑った。
審「じゃあ、審神者の役割はなんだと思う?それはね、刀剣男士たちの帰る居場所となってあげることだよ。……近年ではブラック本丸といういうものが出てきているけど、そこの審神者は審神者じゃない。そんなの、絶対に認めない」
審神者は感情的になって拳を握った。
審「審神者の役目は本丸を守り、彼らに戦う以外の楽しみを教えてやり、彼らの帰る家になること。それを忘れないようにね」
A「はいなのです!」
目を見開いて審神者を見ていたAだったが、すぐに顔を輝かせて猛スピードで手元のメモ用紙にメモをとった。
審神者はその姿に微笑んで、山姥切国広を見る。
山姥切国広はそっと立ち上がって部屋を出ていった。
審「実はね、Aちゃんが来る前から見習いが来るってことで本丸内がピリピリしてたんだ。ほら、乗っ取りってよくあるらしいじゃない?」
A「よくあるのですよ!とくに女性の見習いに多いのです!」
二人きりの部屋で審神者の目とAの目を覆っている布が交差した。
審「見習いに乗っ取られた本丸は100%の確率でブラック本丸化する。もしAちゃんがこの本丸を乗っ取るつもりなら、私は家族を守るために君と戦うから」
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橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです!続きを待ってます!(*´ω`*) (2021年9月25日 17時) (レス) @page18 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名-せな-くん⇔舶(ハク)(プロフ) - とても良きです……!!見習いちゃんがとても可愛く内容も好みです…!気長に更新お待ちしています(´-`*) (2019年12月25日 2時) (レス) id: 7017cc79b6 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 見習いちゃんがとても可愛くて吸い込まれるように読みきっちゃいました!続きを待ってます! (2019年5月16日 22時) (レス) id: e140141ee4 (このIDを非表示/違反報告)
アルっさん(プロフ) - 見習いちゃん可愛いですな!FGOの方の更新も待ってます(*´∀`*) (2018年12月6日 16時) (レス) id: ede1d0dfa8 (このIDを非表示/違反報告)
黒雪(プロフ) - 初めまして! 見習いちゃん可愛いですね 小説面白いです これからも更新楽しみにしています 頑張って下さい! (2018年10月18日 2時) (レス) id: 64abb0ccf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖矢ちひろ x他1人 | 作成日時:2018年8月29日 22時