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朝方、激しくドアチャイムが鳴らされる音で目が覚めた。
例のごとく朝日で部屋が白む時間帯まで起きていた私達は、しばらく寝たふりを決め込んでいたけど。
ベルがあまりに激しく鳴らされるもんだから、一人でロフトを降りてモニターを確認してみた。
…やば。
元彼だ。
しかも、なんか切羽詰まった表情の彼は、そのうちドアをドンドンと叩き始める。
さすがにその音で目が覚めたのかロフトから降りてきた彼は、上半身裸のまま怠そうに玄関のドアを開けてしまった。
私もほぼ下着状態だったので、咄嗟にキッチンに身を隠す。
「…何ですか？」
不機嫌そうな彼の声と、呆気に取られて呆然としている元彼の姿。
元彼はこっそり覗いている私にはまだ気付いてなくて、
「Aなら、まだ寝てますけど」
その一言で元彼は、軽く頭を下げて退散してしまった。
そりゃあそうだよね。
フラれて寂しがってるはずの元カノの家に訪ねてきたら、知らない男が上半身裸で現れたわけだから。
しかも昨夜は楽しみましたけど何か？、みたいな気怠さを残した雰囲気を纏って。
キッチンに隠れてた私を見つけた彼は、
「二度寝しよ」
まだ眠そうな目をして、私の手を引いた。
「ありがとう」
とりあえず、お礼は言っとく。
正直、かなりスッキリしたから。
「もう来ないんじゃない？元彼さん」
「でも何で来たんだろう、こんな朝早くに」
「我慢できなかったんじゃない？
ずっとメッセージを送ってんのに、返事が来ないもんだから」
眠そうな声で、彼は私の肩先に顔をうずめる。
柔らかい髪が素肌に触れて、くすぐったい。
その髪を手のひらで優しく撫でてあげれば、彼は心地よさそうな溜息をつく。
「女の子って柔らかい」
「柔らかい？」
「この間Aとした時、柔らかくていい匂いがするから、すげえ新鮮だった」
もう寝ちゃいそうなくらいの声でそう呟くと、そのままコトリと彼は眠りに堕ちてしまった。
すっかり忘れてた。
彼はバイだったんだっけ。
その発言からすると、ここんとこずっと男としか寝てなかったってことなのかな。
一体、男の人との時は、彼はどんな顔を見せてるんだろう。
組み敷かれて切なげな痴態を見せるのか、それとも組み敷いて嗜虐的に微笑むのか。
私の肩先で可愛らしく寝ている彼の、そんな姿を想像しただけでわくわくしてきた。
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りたわかめ(プロフ) - 牡丹さん» ありがとうございます。更新遅めですが、また読んでやってください♪ (2021年3月8日 16時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
牡丹(プロフ) - はじめまして！オススメのところから辿り着き、一気に読ませていただきました(☆∀☆)スピンオフも楽しみにしています！！ (2021年3月8日 9時) (レス) id: 1a54c4e0e3 (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - 汐里さん» 終わってしまいましたー♪続編も書きたいところなんですが、外伝書きたくなってきて、今ウズウズしてますw (2021年1月12日 20時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - moraさん» 終わっちゃいましたよー(/ω＼)でも外伝書きたくてウズウズしてますがwww (2021年1月12日 20時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - nanacoさん» ありがとうございます。けっこう長い時間がかかってしまいましたが、最後まで読んでいただけてありがとうございます♪ (2021年1月12日 20時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りたわかめ
| 作成日時：2020年2月15日 12時
