《薔薇の庭園の少年》 �� ページ15
＿＿＿年
フランスのとある小さな田舎町に、薔薇屋敷が自然と同化するように建っていた。その館に咲く薔薇達は美しく、育て主に大事に育てられているのだろうと伺える。
その薔薇の庭園で、５歳ぐらいの金髪の少年とその親であろう金髪の青年が手を繋いで歩いていた。
『パパ、この薔薇綺麗だね！』
『それはそうだとも、私と：：：＿＿＿＿が大切に育ててるからね』
『うん、僕とパパが大事に育ててる！』
そう言って、父親は少年を抱き上げた。少年は嬉しそうに父親の顔を見て微笑む。その微笑みは純真無垢ともいえる天使の笑顔。
けれど、父親の方は少年の笑顔を見て、顔を曇らせた。
『ごめん、＿＿＿＿。お前も屋敷の外から出て遊びたいだろうに』
『ううん、大丈夫だよ！パパとこうやってしていられるのが楽しい！』
どうやら、少年はあまり屋敷の外にでは出られないらしい。それは、病気などではなく：：：まったくの別の理由で。
少年と良く関わっているのは、『少年の父親』：：：だけだった。
まだ年端も行かない少年は、自分が屋敷の外に出られない理由が分かるはずもなく：：：ただ父親と会える事だけが幸せだった。
『ねえ、パパ』
『ん？』
『まだ、僕の『姉さん』には会えないの？』
『：：：』
『姉さん』、それは少年よりも二つ年上の血の繋がった少女の事を意味している。少年は自分の姉を知っているが、どうやら離れて暮らしているらしい。
父親は、その『離れている』理由を知っている。けれど、それは少年には言わなかった。
知る事になれば、少年はひどく傷つくだろうから。
『悪い、まだ会わせられない：：：もう少し待っててくれないか？』
『：：：うん、大丈夫。いつでも待ってるから！』
『：：：ごめん』
父親は、そう小さく呟いて：：：だまって薔薇の庭園を歩き始める。
『本当に：：：ごめん』
これからが少年にとっての辛い未来になっていく：：：これが、小さな幸せな時間だったとも思えずに。
夢と君と好きということ 途中蒼星石side→←少女と少年の繋がり 蒼星石side
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RIN - 蒼星石って女の子ですよね？あれ？ (2017年12月10日 20時) (
レス) id: a7bd376b17 (このIDを非表示/違反報告)
迷い少女 - 禁断の恋……グッジョブです！keitoさんナイスです！蒼星石私も大好きです！ (2017年2月11日 21時) (レス) id: 5455d9796b (このIDを非表示/違反報告)
スズム - 私こんな小説まっていました！続きまってます (2016年9月3日 23時) (レス) id: f5753a9cbf (このIDを非表示/違反報告)
AYURI(プロフ) - keitoさん» (`・ω・´)ゝﾋﾞｼｨ (2016年4月12日 17時) (レス) id: ec5663ae21 (このIDを非表示/違反報告)
keito(プロフ) - はい、読ませて頂きます<(_ _)> (2016年4月12日 17時) (レス) id: 5710870048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：keito | 作成日時：2015年7月6日 17時
