その３ ページ35
そしてしばらく沈黙が続いた後、虎杖は「…あのさ、」と切り出す。
虎杖「実は先日…母ちゃんが任務行ってる時、五条先生がここを出る時に落としたモノがあってさ。
これなんだけど」
――そういい、虎杖がポケットから取り出したのはこの部屋のモノと思われる鍵。
．．．
「馬ッ鹿じゃねーの？？」
虎杖「…うん」
思わず某デラックスの様な低音トーンでそう声を上げる菫に、同感する様に頷く虎杖。
「よし、じゃあ少し冒険してみましょうか。」
虎杖「え、大丈夫なの？」
「じゃなかったら何の為にこれ持ってたんだよオメー」
こんなん持ってたら行くしかねーだろ？とニヤッと笑う菫に虎杖もまた次第に笑みを浮かべる。
虎杖「母ちゃんって、慎重そうに見えて意外と命知らずな所あるよね」
「それが世間で言うギャップ萌えって奴さ」
虎杖「いやそれは多分違うと思う」
そう言いながらも、やがて菫は鍵を開けてそっと扉を開ける。
ギギ、と少しずつ微妙に音を立てずに開けると、そこは明かりも消えていて案の定誰もいなかった。
時刻は消灯時間もとっくに過ぎた深夜を回る頃。夜は生徒達もあまり自由に高専内をうろつける訳でもないので、虎杖達が冒険するにはもってこいの時間帯だった。
『さて、夜特に気をつけなければいけないのは大人達ですね…家入さんや伊地知さんの様な方は残業している可能性が高いので、基本私達もこうした小声で喋りましょう。』
それからスリッパはうるさいので置いていきましょう、と菫が言うと虎杖はいそいそとスリッパを脱いで扉を閉める前に中へ放り投げる。
『スマホのフラッシュライトは必要な時にだけ使いましょう。廊下は少しだけ明かりが灯されているので使わなくても見えますから』
いいですね？と菫が聞くと、虎杖は元気よく頷いた。
虎杖『…っていうか母ちゃんノリノリだね』
『何言ってるんですか、私はいつも通りですよ』
虎杖『いやいつも通りだったらそんな不二子ちゃんみたいな格好しないよね！？』
フゥ〜と溜息をつく赤いスカーフに黒いバイカー用のボディースーツを着た菫に、虎杖はツッコむ。ちなみに作者はルパンは赤ジャケット時代派である。
ーーー
遅いけど悠くん誕生日おめでとう。
アニメの作画が相変わらず神ってるのと、血塗の声が重ちーにしか聞こえませんでしたね。ハーベストォォ！
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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勇者の人(プロフ) - Parkerさん» 本当ですか！？そう言って頂いてとっても嬉しいです、ありがとうございます！私は作者として皆様に笑顔を届ける事くらいしかできないので、これからも頑張ります！ (2021年3月14日 4時) (
レス) id: 0ba614db75 (このIDを非表示/違反報告)
Parker(プロフ) - このシリーズどれも本当に面白いです。初めて夢小説でこんなに笑いました！これからも楽しみに待ってます！ (2021年3月14日 1時) (レス) id: 84757d66c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：勇者の人 | 作成日時：2021年3月6日 7時
