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−Eichi Side−
そんな中、部屋の背後からコンコンと扉をノックする音が聞こえた。
なにかの合図のように我に返ったが、きっとまた使用人のお小言だろうなと予知すると、必然的に気分も落ち込んでいく。
彼女には、会話の内容を聞かせたくなくて……つまり、普段であれば、言い返しの言葉を纏める己の醜態なんて見せたくはない。
1度携帯の画面を伏せて置き、なるべく不機嫌そうに聞こえる声色で返事をした。
……あぁ、なにか一言、断りを入れてからの方が良かったかもしれない。失敗したなぁ、今頃Aちゃんは、きっと戸惑っていることだろうに。
頭の片隅でそんな彼女を想像し、思わず笑みがこぼれる。
僕の想像上でも充分に可愛いなんて、流石Aちゃんだと思った。
すると、ガチャリと嫌な音を立てながら、目の前の扉が開く。
……一気に、夢の中から現実へ引き戻されたような感覚だ。
扉の奥から現れたのは、案の定僕に引っ付いている使用人のその1人で。
お小言を言いに来たのも正解であったようだ。気付けば、もう時刻は0時を回っていて……日付が変わっている。
どうやら、遅くまで起きていないで明日の体調に響くと悪影響だからとっとと寝ろ、と忠告しに来たようだ。
有難いことに、言いたい事だけ言ってすぐさま退出してくれたわけだが。
反論する暇もなく過ぎ去った嵐に、少しの薄気味悪さを覚える。
勿論、感謝以外に何事でも無いのだが……いつもなら軽い言い合いが繰り広げられるはずなのに対し、何処か奇妙。
＿＿まぁ、どうでもいいか。
そうやって、特に考える需要も無い難しい思考は、脳内から捨てる。
1度安堵したように溜息をつき視線を落とすと、あのまま放置されていた自身の携帯が目に入った。
そうだ。まだ、電話の途中なんだった。
勿論、先程の使用人から言われた通りに従うつもりも無いし、その義理も無い。自分の体調は自分で気遣えるから。
携帯の画面を確認する間もなく耳に当て、切れていないよね？ と電話の向こう側にいるであろう彼女に問う。
すると何故なのか、Aちゃんの可愛らしい笑みが聞こえてきた。
彼女は、さっきまで僕が何をしていたのかなんていざ知れず、ただただ待ってくれていたようで取り敢えずは安心したけれど＿＿
僕だって今だからこそ笑いたいのに、君だけ楽しそうだなんて狡いよ。
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ひなたりん(プロフ) - 紫水さん» お久しぶりですね！この作品面白くて大好きです！反応集の更新頑張ります(｀・ω・´) (2020年7月26日 10時) (
レス) id: 0e1418e0b0 (このIDを非表示/違反報告)
紫水(プロフ) - ひなたりんさん» ひなたりん様！お久しぶりです〜！！ﾍﾟｺﾘ((･ω･)_ _)) 明日中には続編公開予定なので、是非楽しみに待っていてください〜！！ こちらも、反応集の更新楽しみにしていますね´`* (2020年7月25日 23時) (レス) id: 0c629b66c9 (このIDを非表示/違反報告)
ひなたりん(プロフ) - ぞ、続編！？楽しみに待ってますね！紫水様ほんと好きです← (2020年7月25日 23時) (レス) id: 0e1418e0b0 (このIDを非表示/違反報告)
紫水(プロフ) - 烏賊さん» 返信が遅くなってしまいすみません！コメントありがとうございます！！英智くんの可愛さが、きちんと読者さんに伝われているようならとっても嬉しいです…！！ (2020年7月6日 22時) (レス) id: 0c629b66c9 (このIDを非表示/違反報告)
烏賊(プロフ) - 英智くんめっちゃ可愛いな... (2020年6月30日 20時) (レス) id: 407f6d7981 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫水 | 作成日時：2020年5月20日 14時
