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−You Side−
6月の梅雨明け。
私はお昼休み、屋上へ来て欲しいとあんずちゃんに呼び出された。何の要件なのか詳しいことは知らないが、折り入って相談したいことがあるそうで。
先程購買で買ったお昼を片手にキィ、と屋上の扉を開けると、ベンチに座ってこちらに小さく手を振ってくる彼女。
先輩のくせに後輩を待たせちゃダメじゃないか自分……と少しだけ申し訳なく思ってしまった。
＿＿＿＿
『……それで、折り入って相談したい事って？』
「はい。A先輩も多忙だということは承知していますが……」
ゆっくり、けれど真剣な瞳でそう言うあんずちゃん。余程重大らしいが、基本的に周りに頼る事を知らない彼女が珍しい。
「企画書づくりを、教えて頂けないかと」
『……きかくしょ』
開いた口が塞がらないとでも言うように目を丸くする自分。
そのまま彼女の話を聞いていれば、英智くんからドリフェス、S1を企画して欲しいのだと頼まれたそうな。
『手伝うのは良いんだけど、どうして私なの？』
これは嫌味でも何でもなく、素朴な疑問だ。助言なら敬人や英智くんで事足りると思う……それに、あんずちゃんはつい先日、スーパーノヴァという流星隊のイベントを企画し、大成功を収めていたはずだ。
「さっき、蓮巳先輩から聞いたんですよ……！
A先輩は元玲明学園の生徒で、唯の “プロデューサー” だったと！！」
先輩の方が経験を積んでいると判明したので！！ と瞳を輝かせて主張してくるあんずちゃん。
彼女の言っている事は間違っていない。まさにその通りなのだけれど……。
『……玲明は、夢ノ咲のライバル校なんだよ。私が元玲明の生徒って判明したのなら、もう私とは関わらないようにしなきゃって思うのが普通じゃないの？』
こんなこと言うけど、実際自分は玲明との関わりは一切無い。あんずちゃんを遠ざけたい訳じゃ全く無くて、危機感を持って欲しいという意味なだけ。
「……A先輩は、夢ノ咲学院の生徒ですよね？」
真っ直ぐ目を合わせて、そう問うてくる彼女。
無言でコクリと頷けば目の前のあんずちゃんは、にぱっと笑顔になる。
「それなら、私が貴方を疑う必要なんてありません。
先輩は簡単に嘘をつく人じゃないって分かってますから」
『……そっ、か』
女神と称される彼女は、やはり不思議な力を持っている。
我ながら良い後輩を持ったなと思った。
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ひなたりん(プロフ) - 紫水さん» お久しぶりですね！この作品面白くて大好きです！反応集の更新頑張ります(｀・ω・´) (2020年7月26日 10時) (
レス) id: 0e1418e0b0 (このIDを非表示/違反報告)
紫水(プロフ) - ひなたりんさん» ひなたりん様！お久しぶりです〜！！ﾍﾟｺﾘ((･ω･)_ _)) 明日中には続編公開予定なので、是非楽しみに待っていてください〜！！ こちらも、反応集の更新楽しみにしていますね´`* (2020年7月25日 23時) (レス) id: 0c629b66c9 (このIDを非表示/違反報告)
ひなたりん(プロフ) - ぞ、続編！？楽しみに待ってますね！紫水様ほんと好きです← (2020年7月25日 23時) (レス) id: 0e1418e0b0 (このIDを非表示/違反報告)
紫水(プロフ) - 烏賊さん» 返信が遅くなってしまいすみません！コメントありがとうございます！！英智くんの可愛さが、きちんと読者さんに伝われているようならとっても嬉しいです…！！ (2020年7月6日 22時) (レス) id: 0c629b66c9 (このIDを非表示/違反報告)
烏賊(プロフ) - 英智くんめっちゃ可愛いな... (2020年6月30日 20時) (レス) id: 407f6d7981 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫水 | 作成日時：2020年5月20日 14時
