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結局、嫌味 ページ3

声が聞こえ、土方さんの眼が
一瞬で鋭くなる。
わたしはその視線の先を見合う。

そこには白い制服を着た、男性が立っていた。



異「土方さんが女性を連れ歩くなんて、
物珍しいこともあるもんですね。
ああ、失礼。私は、見廻組局長、
佐々木異三郎という者です」


「…見廻組?は、初めまして。
Aと申します」


異「これは。
さすがに教化が行き届いている」


土「ああ?」


異「嫌味ではありませんよ。
そう突っかからないでください。
真選組と彼女を一括りで見てなどいません」


土「結局、嫌味になってんだろうが。
…っち。とにかく早く連れてってくれ」


異「Aさん、さあ、こちらです」


「……はあ」



土方さんも異三郎さんも
特に説明のないまま、わたしを案内する。
見廻組…聞いたことないけど
制服も似ているし、ここも立派な建物だし
真選組と同じで警察組織なのかしら。



土「見廻組も知らなかったのか」


「え、…ああ、はい。すみません」


異「こちらですよ」



異三郎さんはわたし達を
大きなドアの前まで案内し、
どうぞと開ける様に托した。
土方さんはふん、と鼻を鳴らし
躊躇いもなくドアを開ける。
わたしは一向に何も分からないまま、
広々しい部屋の中を覗き込む。



そこには、



「…っ、平太?!」


平「え?Aさん!?」




大きな机の前に座っていたのは、
懐かしい彼の姿だった。
わたしは思わず、駆け寄り
その肩に手を伸ばす。



「平太!大丈夫なの?足は?
え?どうして、ここで何を?
…土方さん!これって、」


土「ずっとこいつの安否を
気にしてたんだろ?
逢わせた方が早ぇと思って連れてきた」


異「土方さんから連絡がありましてね。
怪我しちゃいるが仕事のできる男一人、
面倒見ちゃくれないか、とね。
うちは真選組と違って、
エリート集団ですから
幕府内部での仕事も多いんです。
真選組に居るよりは
彼の安全も保証できましょう」


「……土方、さん…!」


土「よ、余計なことは喋らんでいい!
…どうだ、平太。居心地悪くねぇか」


平「滅っ、」


異「滅相もない!
彼は出生はどうあれ、
あの四辻の側近だったのですよ。
もはや、見廻組にいても何ら問題ないエリート。
仰る通り、仕事も出来て助かっています」


土「なんでお前が答えんだ!!
平太に聞いてんだよ、平太に!」


平「いや、ほんとに。
足も使えない俺なんかを
見廻組に紹介してくださるなんて…、
土方さんには感謝しています」

警察の仕事 : 土方→←どぎまぎ : 土方



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美雨(プロフ) - シリアス系の人さん» 更新が滞っていたのにコメントいただけて、嬉しいです!ありがとうございます!ゆっくりにはなってしまいますが頑張ります!! (2019年6月23日 22時) (レス) id: c9e3b5a9e5 (このIDを非表示/違反報告)
シリアス系の人 - いつも見てます!更新頑張ってください! (2019年6月23日 19時) (レス) id: 3f134b9658 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美雨 | 作成日時:2019年5月19日 23時

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