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北山side
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中学生の頃
事故が起きた
頭を強く打った俺は
記憶を司る器官に、障害を負った
記憶を維持することが出来ない
それも不定期に、突然訪れる
だから、急に知らない人から
親しげに話しかけることがあって
でも、俺は覚えてない
もちろん、そいつは離れていくわけで
だからもう、友達なんて
一生出来ないって思ってた
こいつに出会うまでは
『きたやま〜ひろみつ〜』
「なんだよ」
『どっか行こ』
「どっかって?」
『北山の行きたいとこ』
だから、思い出を作るなんて
無駄なこと…もう、しないつもりだった
あの海も
藤ヶ谷が連れてってくれなかったら
もう一生行ってなかったかもしれない
「遊園地…」
『遊園地?』
「水族館…」
『どっち?』
「行きたいとこなんて…沢山ある」
『じゃあ、全部行こうよ』
本当に…いいの?
俺、明日には…忘れてしまうかもしれないんだよ?
『今は覚えてる。だから、今を楽しも』
「今を?」
そんな考え、なかった
楽しみなんてもう、俺の人生から消えてしまったんだと思ってた
でも、それは違うって
藤ヶ谷はいつも、俺に教えてくれた
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作者名:ももみつ | 作成日時:2019年10月12日 9時