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前世を思い出した時の記憶なんて些細なことで、酷く詰まらない話なので割愛させていただこう。
要は、私の愛したかみさまは、守りたかった家族はもう私の腕の中にはなくて、その家族を壊したのは他でもない、私たちが信じて止まなかった正義であったってこと。
そして、私が生まれ落ちたこの世界でもそんな正義は等しく存在したということ。
「Yeah！！
重い足取りで通路を歩いていると見慣れた大声が背後から響く。
通行人の冷ややかな視線を一身に受けながら、ゆっくり振り向いた。
「山田…じゃなくて、プレゼント・マイク。なんででしょうね、相澤先生が”体育祭に来て、俺の生徒たちを見ていけ”って。」
「あー！それならナイスチョイスだな！！今年の一年は例年とは一味チゲェ！！お前今行き詰まってるらしいじゃん？？
今日のはきっといいシゲキになんぜ！！！！！！」
「……ボリューム調節ボタンって知ってます？」
「辛辣ッッッ」
ま、この声量が彼のアイデンティティでもあるんだけどね。
会場のソワソワした雰囲気に充てられて、自然と浮つく口角を必死に抑えながら他愛もない話を続ける。本日の天気は曇りのち快晴で、強まった日差しと湿った空気が春の終わりを告げていた。先日、早くも
「プレゼント・マイクはB組の担任なんでしたっけ？」
「そう！！この短期間とはいえ俺が手塩にかけて育てた自慢の愛し子たちだ！！眼球かっぴらいて見ていけよな！！」
「あーはいはい。実況頑張ってくださいね。」
もう開会式の時間なのだろう、言いたいことを言い切った彼は速足で道の奥に消えていった。
通行人も観戦の準備に入ったようで、通路には私以外だれもいない。
遠く外からは、今か今かと開会を待ち構える人々の声が聞こえる。
『＿＿＿あなや、我が愛し子よ、たったひとりの俺の主よ、どうか笑っておくれ。』
「……………。」
まるでそれは、世界に一人、取り残されてしまったようで。
脳裏を過ぎるのは、本丸で見ていたあの風景だ。
「…なんだ、その通りじゃないか。」
湧き上がる歓声に背を向ける。
心は未だ、追い付かない。
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！！！(プロフ) - ほしくずさん» ありがとうございます！！特に気を遣っている部分なので気に入っていただけて嬉しいですです(；；)頑張らせていただきます！！ (2023年2月25日 18時) (
レス) @page19 id: 7d2d3f9643 (このIDを非表示/違反報告)
ほしくず(プロフ) - 刀剣乱舞の事は名前しか知らないのですけど綺麗で儚い言葉が沢山紡がれていて引き込まれてしまいました…！！応援してます！！ (2023年2月24日 22時) (レス) @page19 id: 64bb885ea9 (このIDを非表示/違反報告)
！！！(プロフ) - 百華夜さん» ありがとうございます(TT)拙い更新ではあえいますが頑張らせて頂きます…！！ (2023年2月18日 1時) (レス) id: 7d2d3f9643 (このIDを非表示/違反報告)
百華夜 - 神作品の予感が…！更新頑張って下さい、応援してます。 (2022年11月29日 21時) (レス) @page9 id: a48955bec9 (このIDを非表示/違反報告)
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