第66話 ページ23
楽しかった修学旅行も今日が最終日。
私達の班はお土産を買うことになった。
私も親や知り合いの人達にお土産を買わなきゃいけないな。
「赤羽君は家族にお土産とか買うの？」
「んー、一応」
一応と答える辺り赤羽君らしい。
昨日、赤羽君に好きな人がいると分かった時、
私に向けられたものじゃないけど、嬉しくなった。
多分、赤羽君と同じ気持ちを持てたことが嬉しかったんだと思う。
そういえば、赤羽君の好きな人って誰なんだろう。
その好きは、誰に向けられたもの？
赤羽君の好意が友情ではないのなら、
私の好きと異なっちゃうから寂しいな、なんて勝手なこと思ったり。
「……あ」
「ん？どうしたの？」
「えっ、ううん。何でもないよ」
気になった物があったけど、
京都でわざわざ買う物でもないような気もした。
東京に戻ったら買おう。
今はお母さん達へのお土産優先。
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帰りの新幹線。
何気なく赤羽君の隣りに座った。
新幹線での時間は短くて、もう少しで駅に着く。
修学旅行の終わりって寂しい…。
「Aちゃん。…これ」
赤羽君に手渡された紙袋。
中身が気になって袋を開けてみると、
私があの時見ていた“シュシュ”が入っていた。
まさか買ってくれたの？
「な、何円だった！？お金返すよ！」
「いいよ、別に。髪長くなってきたAちゃんなら、
勉強する時に髪を結ぶものが必要かな、と思ってさ」
そこまで分かってくれてる赤羽君。
ああ…、嬉しいな。
「ありがとう、赤羽君」
さっそくシュシュで髪を結んでみた。
鏡がないので赤羽君にどうかなと尋ねると、
「似合う」とサラっと言われ顔に熱がこもってたことは、内緒。
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「ただいま」
家に帰ったら、久しぶりに「おかえり」と出迎えの声がした。
「お母さん、帰ってたんだね」
「ええ。…あら、可愛いシュシュね!京都で買ったの？」
「買った…というか」
「ふふっ…、もしかして買ってもらったとか？」
「申し訳ないけど…、そうなんだ」
「ひょっとして赤羽君？」
「な、何で分かったの！？」
当たり前でしょ、とお母さんは言った。
そして次に青春ね、などと言いながらニヤニヤしていた。
デジャブを感じる…。
前に赤羽君と会った時も、お母さんはこんな調子だったなぁ。
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ミッキー(プロフ) - あけびさん» 私もこんな子をイメージして日々書いています(*´∀｀) (2015年4月14日 20時) (
レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー(プロフ) - 蓮華さん» 光栄です(*´∇｀*)ありがとうございます！ (2015年4月14日 19時) (レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
あけび(プロフ) - お話面白いです！絵うまいですね(*^^*)こんな子をイメージして読んでいたので、作者さんの描写の上手さを感じました。尊敬します！頑張ってください (2015年4月12日 0時) (レス) id: 42d555bd8d (このIDを非表示/違反報告)
蓮華 - イメージぴったりで、ビックリしました♪羨ましい限りです (2015年3月20日 20時) (レス) id: 14f33ca9b8 (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー(プロフ) - 蓮華さん» 皆様のイメージが崩れないか心配でしたが、そう言って頂くととてもありがたいです(ノ´∀｀*) (2015年3月20日 20時) (レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミッキー
| 作成日時：2014年1月16日 23時
