19話 ページ19
それからというものの、火神と黒子が活きて点差が開いた頃。
「……いいや、これで自分が出るのは。
カントク、やっぱ自分は出ません」
「はあ!?」
「ここは彼でも問題無いでしょう」
後藤はそれだけ言うと、サポーターを外した。
本当に出ない気らしい。
「それにこれくらいで負けるようなら、最初から自分一人で出ますって」
「……複雑ね」
後藤の言葉の意味を分かったリコはため息を吐いた。
ゲームを進めていけば行くほど、火神の才能は顕著になって来ている。
後藤はため息を吐く。
(跳躍力、凄いな相変わらず。
中学の時からストバスで見てたけど、彼、帝光だったらガチでやばかったよ)
彼は頬杖をつきながら試合の流れを見ていた。
それから間もなく、誠凛が無事勝利を収める。
「まぁ、こんなもんでしょ。
問題は王者戦でしょうね」
「そうね」
トーナメント表を見た後藤は、嫌な予感を感じた。
(まずいな、これ。
仮にブロックで勝ち上がったとしても、青峰が行ってる桐皇が決勝リーグで当たるってことは、黒子との因縁対決で、言い換えれば自分以外に彼と戦うことはできない。
火神も、きっと緑間の時でかなり体を酷使するだろうし……)
後藤は黒子と火神を見た。
火神が気づいているかは分からない。
(二人の関係が、吉と出るか凶と出るか……)
誠凛は知らない。
後藤Aについての情報を。
黒子テツヤの過去を。
(楽しませてくれよ、黒子)
後藤は、火神の隣を歩く彼を見て、笑った。
310人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美園(プロフ) - 更新ありがとうございます!めっちゃ好きです (1月2日 18時) (レス) @page42 id: 0b7aaa97b0 (このIDを非表示/違反報告)
こと(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!続き待ってます!! (12月27日 10時) (レス) @page41 id: 8bdd3d2cd9 (このIDを非表示/違反報告)
メンヘラ君。(プロフ) - 夢主君かっこいいですね!更新楽しみにしてます!無理せず、がんばってください! (2023年3月31日 22時) (レス) @page10 id: 49ed8a4d79 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:塩こんぶ | 作成日時:2023年3月18日 23時