深紅の君に…10

EP271 ページ22

少しだけ眠ろう…そして食事して…また描こう

夢中になる感覚が…懐か…しい…

目を開けると…机の上におにぎりが置いてあった

お母さんが作ってくれたんだろう

一口食べて美味しさが体に染み渡る

あっという間に食べ終え食器を片付けに行くと

黒・火「あ」

貴「！？//た、大我！？え？！」

火「はよ。あー…課題教えて貰う為に来た」

黒「昨日話してたじゃないですか」

貴「え！？もうそんな時間！？」

黒「9時です

それより…いいんですか？その格好」

貴「！！//ダメ！」

回れ右で自室へ戻った

恥ずかしい事に部屋着のままだ//

テツ君以外にこの姿見られるなんて//

急いで着替え食器を片しテツ君の部屋に行った

　トントン

黒「どうぞ」

貴「あの…さっきはみっともない姿を見せて…すみません」

火「え！？あ！全然っ！みっももなくねーよ

(寧ろリラックスしてるのが可愛いつーか

惹かれる//)」

黒「迂闊でした

火神君の事はボクに任せて絵を描いて下さい」

貴「うん

大我課題頑張ってね」

Aが出てくと

火「アイツ課題終わったのか？」

黒「何言ってるんですか

とっくですよ

忘れたんですか？学年1位ですよ」

火「あ。そうだったな

つーかウチじゃなくても良かったんじゃねーか？」

黒「…ボクに合わせてくれたんですよ

正直秀徳でも洛山でも入学出来たと思います」

火「スゲー！なんかもったいねーな」

黒「…はい」

部屋に戻り描き始めた

集中して頭の中がからっぽになる

けどキャンバスにはみんなの笑顔をのせる

…描ける

あんなに描けなかった目が…違和感なく描ける

まだ下絵なのに描けてる事に…視界が歪む

ティッシュで涙を拭くがどんどん溢れる

あ…止まらないかも

机の上にある両親の写真を見ながら

貴「また描けるようになったよ

みんなの次はお母さんとお父さんを描くね泣」

涙を溢しながら2人に伝えると

【待ってるよニコ】

そう言われてるように微笑んでいた

だいたい出来上がったがある人物で手が止まった

私って…どんな顔してる？

最後に自画像を描いたのは小学生の家族画だけだ

…テツ君に相談してみようかな？

　トントン

黒「どうぞ」

貴「失礼しまーす」

黒「どうしたんですか？」

貴「少しいい？」

黒「ちょうど休憩入れようと思ってました

良かったですね火神君」

火「…お…う…(古典が…分からね…)」

黒「コーヒー入れてきますよ」

貴「どう？課題？」

火「古典で…ギブアップしそうだ汗」

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