深紅の君に…10

赤司59 ページ11

テツヤにも話したが戦力差は圧倒的だった

どうして君達は同じ事を考え同じ事を聞く

ここまでくると呆れてしまう

珍しく彼女は引き下がらない

いいかい？この世は勝者は全てが肯定され

敗者は全て否定される

君もそう思わないのか？

一緒に居られない？それは不可能だ

僕が君を愛してるから君は応えなければいけない

離れるなんて出来ないんだよ

！！…僕よりテツヤを選ぶのか？

ありえないっ！君はこの決断を後悔する！

彼女の考えを変えさせようとしたが

引退式の時間だ

忘れるな君は僕の彼女だ

引き離されてもそれは変わらない事実だ

…らしくもなく動揺した

アイツよりも優れてる僕がテツヤより劣る？

彼女は大きな勘違いをしている

その間違いに自ら気付かなければならない

早くその時が来るといいが…

彼女は宣言通り登校日数が減り

卒業式でも一度も顔を合わせなかった

鷺沼に調べさせた所テツヤと同じ高校に通い

バスケ部のマネージャーをしていた

バスケ部に入るなら僕の傍に置きたい

もう待ってられない

僕自身が動き彼女を迎えなければ

養子縁組の手続きを再度取り直し

あとは彼女と黒子家からの判を貰うだけだ

僕が勝利し思い描いたストーリーが出来るはずだった

だが…今僕は負けてしまう…のか？

『オマエは俺の弱さだ』

…黙れ！！

『このまま敗北するまで黙っていようとしたが…

そうもいかないな

相手が…黒子だったからな…

プレイしたいという衝動

勝ちたいという衝動が抑えきれない

さあ俺に代わって貰うよ』

やめろ！僕はまだやれ…

赤『ありがとう…俺が立ち向かうよ』

閉じていた目を開いた

赤「監督…すみません

もうしばらく出して貰えませんか？

…誰とは心外だな

俺は…赤司征十郎に決まっているだろう」

根・実・葉・黛「！！！！？」

根「だ、出してくれって赤司…！！

さっきまでヨレヨレだったじゃねぇか

大丈夫なんだろうな…！？」

赤「ああ…見苦しい姿を見せた

それについては悪いと思っている

すまない」

根「…おっ…」

葉「…えぇ！？」

実「ウソ…！？征ちゃんが謝った…！？」

赤「もう一度力を貸してほしい

誠凛に勝つために」

…そうだ俺は勝つんだ

黒子との試合に…

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