【暁のヨナ】スウォンの義妹は不思議な力を持つ姫様

第３６話 血に争う者 ページ37

緑龍…天高く跳躍する脚をもつ者




A「この町ね…」

活気に満ち溢れているかのように見える町、だが人々の目は死んでいるかのようだった



女「いやっ！やめて下さい!!」

役人と思われる男は女性の手を掴み、乱暴に引っ張る。


役人「黙ってついてこい！」

女「お許しください！お許しください！」

それでも争う女に手をだそうとする



A「シャイン、チダイ。」

シャイン・チダイ「了解 / 御意」

二人は走っていき、手をだそうとした男に拳と蹴りをおみまいした


それともう一人、緑色の髪をした男が脚で蹴り倒していた
その役人は血を流しながら吹っ飛んでいった



？「口説き方が美しくない」

そういう基準なのか…
呆れながらも、凄いものを見たなと感心する



残った役人は剣を取り出し私に向けてきた



すぐさまウィンとユキナが武器を構え、私の前に立つ


役人「お、お前らこんなことしてただですむとおもっているのか！？
上玉の女もいるみたいだしな…」

ニヤニヤしながら私達をみる役人達
この人たち、本当に役人なの…？


？「まぁ、彼女は美しいけど、君たちじゃ釣り合わないさ」


A「シャイン、チダイ…殺さない程度にね」

シャインとチダイは無言で頷き、役人の方へ駆け出す
負けずと緑の髪の男も駆け出した





A「大丈夫ですか？」

シャインたちが戦闘の間、私達はさっきの女性の元へ向かった


女「あ、あなた達は…」


A「ただの旅人よ、それにしても酷い役人ね」

何か聞き出せるかも、と思いつつ探りを入れると隣から声が聞こえてきた＿＿


？「全くだよ」



＿＿そこには先程の男が立っていた

それにシャインとチダイも余裕の顔でこっちに戻ってきていた





？「！」

男は私を見るなり、膝をついて手の甲にキスをした


シャイン「あ！てめぇ!!」



さっきから思ってたけど

A「あなたが緑龍・ジェハね」




ジェハ「…よくご存知で」

素っ気なく返すジェハは何かを失敗したような顔をしていた


まぁ、知っていたことだけど
四龍のことはだいたい調べてあるから…

A「四龍の血に争い、運命を拒否する唯一の血縁者…ジェハ」

血に争うなど無理な話だけど…とおもいながらも話を進める












A「船長に合わせていただけないかしら？」


ジェハ「え？」

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