Episode2-4 アリアドネ ページ10
アミちゃんの起こした暴風は、Aの後ろから吹いてきた『神風』とぶつかり、打ち消された。
『神風』の勢いは止まらず、アミちゃんに襲い掛かった。
「な、何が……」
自分でもよくわからないが、まあ、要するに魔法を出せちゃったってことでOK？
それにしてはアミちゃんが驚きまくっているんですけど。あなたが反撃しろって言ったんでしょ？
まあ、考えるのは後にしよう。これ以上痛みを感じたくないもの。
とにかく、1つは明かりを消せたから、あと4つ……つまり4回、あの『神風』レベルの魔法を出せば勝てる！ 勝てる→勝負終わる→もうこれ以上痛くならない！
「……！」
念じただけで大きな竜巻が目の前に現れた。アミちゃん曰く、『ゴッド・ブレス』だ。
「ウィンド・シールド！」
アミちゃんは真剣な顔で、風を圧縮させて作った風の盾で『ゴッド・ブレス』を防いだ。
「……！！」
しかし私は止まらないのだよ、アミちゃん。
今度は、空気砲を発射した。アミちゃん曰く、『エアー・キャノン』だ。
「きゃあっ！」
かわいらしい小さな悲鳴を上げたアミちゃん。彼女の光の球の1つがさっきよりも暗くなっている。消えるまでもう少しだろう。
《そうそう。その調子》
またも聞こえてきた謎の声。その正体を知りたかった。
――ねえ、あなた……誰？
《私は、あんたの持つ不思議な力。今まで眠っていたけれど、アミーゼちゃんが起こしてくれたみたいだね。名前はないけど……。ま、あんたの好きなように呼んでいいよ》
――アリアドネ……。どう？ この名前
アリアドネ。たしか、ギリシャ神話の女神の名前……だったような気がする。
《ありあどね……。いいんじゃない？ ……じゃあ、名前を付けてくれたお礼に、あんたの力として働いてあげるよ。大きな声で『イーリアス』って言ってみて》
イーリアス。ギリシャ神話を題材に作られたホメーロスの長編叙事詩。
その名を言って何が起こるのだろうか。とにかく、指示通りに言ってみよう。
アミちゃんは反撃しようと、力をためているようだ。その間を狙おう。
目を閉じて、大きく息を吸って、胸いっぱいに吸ったら目を開けて、一気に叫ぶ。
「イーリアス！！！」
透明な怪獣が風をまとって駆け抜ける。もちろんアミちゃんに向かって。
「うそ……！？」
アミちゃんは怪獣の前になすすべもなく、床に突っ伏した。
明かりはすべて消えている。
【Finish！ Field release……】
戦いが、終わった。
Episode3 絶対に負けたくない→←Episode2-3 �狎辞�
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頂志桜(サム)(プロフ) - 怪盗ゆかりんさん» ありがとうございます！地道に、頑張っていきますね！ (2016年8月24日 12時) (
レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗ゆかりん - とても良いと思いますよ。オリジナル物では大体ファンタジーじゃない恋愛系が多いのでとても良いと思います。なので頑張ってください。 (2016年8月24日 11時) (レス) id: 9e404a3c93 (このIDを非表示/違反報告)
らむ音(プロフ) - 頂志桜さん» じゃあ、オリジナルで！ (2016年2月11日 14時) (レス) id: 38cad45099 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(プロフ) - らむ音さん» オリジナルのほうがいいかなーと。どうでしょうか (2016年2月10日 22時) (レス) id: b2ab2df1fb (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(プロフ) - らむ音さん» 敬語なのはなんとなく……です。普通のほうがいいかな……？ (2016年2月10日 22時) (レス) id: b2ab2df1fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：頂志桜 | 作成日時：2016年1月25日 1時
