【進撃】二度目があるなら【リヴァイ】 (ページ2)

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2話夢ページ2

また同じ夢だ

そう思いながら
けたたましい携帯のアラームの音で目が覚める

昔からだ
気づいた時にはこの夢に慣れていた

そのせいなのか
夢に出てくる光景には安心感があった
目を覚ませば夢の記憶は曖昧になるが
それでも、うすらぼんやり脳裏に残る人は
知っている人のような気がしている

ただ、考えても絶対に答えが出てこない
だからとうに諦めたのだ

「...なぁ、アラーム止めて」

『あぁうん、ってエレンも起きるの』

「あと10分、、」

『またそれ、結局慌てるんだから
ほら起きて』

ばっと布団を剥ぐと
しぶしぶ彼は動き出して顔を洗いに行った

私も大きなガウンを被って
ケトルのスイッチを入れ、朝食の支度を始める

『トマトかコーン、どっちにする？』

「トマトかな」

『私もそう思ってた』

料理はできないけど配膳だけは手伝ってくれる

「あつっ」

『だから気を付けてって、火傷しないでよ』

「分かってるって、早く食べようぜ」

小さなテーブルに向かい合って座って
パンとスープとフルーツと、
並んだ朝食に手を付ける

「今日の一限なに？」

『経済、一緒でしょ？』

「あぁ、あっけどレポートがまだ」

『明日だからまだ何とかなるよ』

「アルミンに手伝ってもらおうかな」

『一回くらい自分ひとりで書きなよ』

「悪いと思ってるって」

悪戯げに笑う彼に呆れて肩をすくめた
それから支度を整えて二人で家を出る

「A、ネックレス忘れてる」

『あっほんとだ』

「つけてやるよ」

『ありがとうエレン』

同じバスに乗って大学へ向かった
エレンも一人暮らしだが私を送るついでに
私の家によく泊まりに来るのだ

なぜ送るかって言ったらそりゃあ付き合っているから
私の部屋には彼の物が散らばっているし、
大学も、バイト先も一緒だ
とは言えその共通点から仲が深まったのだが

「あっおはようエレン、A」

『おはようアルミン』「よぉ」

「昨日はバイト？」

『えぇそうよ、アルミンも？』

「うん、本の整理の時期で忙しいんだ」

「昨日駅の近くで見かけた気がしたんだよ
そりゃ大変だな」

「好きだから楽しいよ」

アルミンは本屋さんでバイトをしていて
今日も紙袋に本を抱えていた
それは図書館のものだったり、落丁本で貰ったものだったり、
とにかく必ず何かしらの本を携えている