Chocolate addiction 10

怖い。 ページ38

キッチンに２人がやって来た。

謎１「やっぱりおかしいわ。
知らないマグカップが増えてる。
それもどーみてもペアよ」

謎２「それじゃやっぱり恋人？」

謎１「可能性大ね」

謎２「それじゃ今週の掃除を断ったのって…」

謎１「多分泊まったんでしょ。」

謎２「それにしては荷物もないわよ？」

謎１「何処かに隠してるのよ。
さっさとカップを交換して
女の形跡を探しましょ！
見つけてパパラッチに情報を売れば
暫くは働かなくて済むし
そろそろ私物を新品と交換して
ファンに売るのも気付かれそうだし、
彼女が居る証拠を見つけてこの仕事辞めるわ。」

謎２「でも、さすがにそれはやばいんじゃない？」

謎１「大丈夫よ〜」

彼女達はマグカップを棚から取り出し
持って来たものと交換し
今度はあちこちの棚や引き出しを開けだした。

さすがに怖くなった私は
チャンミンに電話を掛けたけど
”現在電話に出る事が出来ません
御用の方は〜”と繋がらなくて
ユノにも電話してみたけど結果は同じ。

そうだマネージャーのオクさんなら…

数回の呼び出し音の後
「どうしましたか？」と声がした。

やった！繋がった！と喜ぶと同時に
寝室のドアの開く音がしたので
もしもの時の為に部屋の扉を背中で抑える。

「川原です。
チャンミンは仕事中ですよね？」

オク「家政婦はまだ居ますか？
あと１０分くらいでそちらに着きます。」

「まだ居ます。と言うか…」

オク「チャンミンから事情は聞いてます。
絶対に部屋から出ないでください。
あと、鍵が内側からだけ掛かるらしいので
閉めてください。」

すぐに確認すると
昔ながらのかんぬき式の鍵があった。

扉の向こうでは相変わらず声がするので
私はそーっと音を立てぬように
金具をずらしてく。

閉め終わるまでもう少しと言うところで
扉に振動があり、
「それにしてもこの鏡大きいわよね。
それに縁も何だが古臭い細工」と聞こえてきた。

ここで見つかってしまったら…

私は息を殺し、慎重に鍵を掛けて
扉から一番離れた壁にもたれ掛かり
深呼吸をした。

鍵交換。→←２人？

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