もうすぐ合宿ですよ ページ3
ガヤガヤとうるさい下校時間真っただ中の土間で、
Aは呆れた顔をしていた。
正門前に丁字と八重が待っていたのは予想がついた。
というか待ってもらってもらっていなければ困る。
が、
なんでそのほかメンツまでいるんだ。
「あ、染井さん!なにか部活の話でもあるんですか?
みなさん集まっていたので…」
Aは、なんとなく理由を察し、口を開く。
「丁字、何の話なんだ?」
丁字に話を振ってやると、
丁字は生き生きと話し始めた。
「もうすぐ合宿じゃないですか!
なんか、いつもの高校じゃない高校が来るらしいんですよ!」
もうすぐ、といっても軽く半月はあるのだが、まあ、よしとしよう。
「へー、ってかなんで丁字が知ってんの?」
志波が気の抜ける話し方で疑問を口にした。
「なんか、監督が言ってたんですよ!カラスノ?ってところらしいです!」
カラスノ、どこで区切ればいいのかよくわからない名前だ、
とAは思う。
「え、烏野ですか?」
その名にいち早く反応したのは大島だった。
「大島知ってんの?」
「はい。宮城の高校ですよ。
確か、元強豪で、‶落ちた強豪、飛べない烏”なんて呼ばれてました」
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作者名:ちとせあめ | 作成日時:2018年9月12日 23時