０１：猫又と鴉天狗 ページ1
最近の部活と言うのは、本当に長い時間までやっているものだ。
二股の尻尾を持った、大きな猫はそうぶつくさと呟き続けている。
｢猫又や。猫又。そんな風に言うものではないぞ｣
そう二股の尾を持つ、大きな猫『猫又』を宥めたのは、これまた大きな鴉であった。
｢しかしねえ、こんな遅い時間まで外にいたらさあ。あぶねえったらないよ。特に奴は女の子なのだから｣──猫又はぼやくようにそう繰り返した。
ここは山の上にある、とうの昔に廃れた駅だ。いや、『駅の跡地』だと言う方が正しいか。
昔は非常に栄え、毎日人が忙しなく訪れていた駅だったのだろう。だが、今ではそのような面影はない。
戦時中に鉄が足りなくなり、この駅に使われていた線路は兵器の材料として国から回収されてしまっていた。
その昔は、人々に夢を与えるため走った電車はもう無いのである。
と言う訳で、今やこの古びた駅はその雰囲気から有名な心霊スポットだなど騒がれ、知る人ぞ知り、また変わり者だけが足を運ぶ場所へと変わっていたのだった。
──ただ、夜はまことに恐ろしいものである。
心霊、などと言う言葉も強ち嘘とは言いづらいもので。
こうして人の残した建築物に群がる存在は少なからずいるものだ。
───人は、彼らを『妖怪』と呼んだ。
｢おや、猫又。あの子が来たぞ｣
鴉の顔をした人間が和風を着込んだような存在は、薄い茶色の毛を生やした二足歩行の───これまた人並みにでかい猫又に話し掛けた。
｢おお、おお！ 待ちくたびれたぞ！ おおい、此方だ！！｣
猫又はこれでもかと騒ぎながら鴉の示した方へと駆け抜け出す。
確かに、向こうから制服姿の少女がこちらに歩いて向かってきていた。
猫又はその少女の傍にまで走って近付くと、断りも入れずに抱き着いた。
｢遅かったなあ、もう偽汽車がきちまうよ｣
｢ごめんなさい、今さっき部活が終わったの｣
少女は眼鏡を掛け直しながら、後ろに背負ったバッグからたくさんの本を出して見せる。
少女は近くの高校で、文芸部員を努めていた。
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かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - 無気力アイスさん» ありがとうございます！！(*´ω｀*)そう言っていただけて大変光栄です(*´･ω･｀)bこれからも頑張ります！！ (2018年4月5日 17時) (
レス) id: f00a385698 (このIDを非表示/違反報告)
無気力アイス(プロフ) - 格好いいです！こういうのを探してました。 (2018年4月5日 16時) (レス) id: 5c8f78dfab (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - 森田菜々子さん» ありがとうございます！オリジナル作品がランキング入りしたのは初めてですので凄く嬉しかったです！＼(^o^)／ (2017年11月26日 1時) (携帯から) (レス) id: 87e86307e6 (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - かぁびぃさん、ランキング最高4位おめでとうございます！ (2017年11月25日 20時) (レス) id: 52dd8ac394 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぁびぃ(駄作者) | 作成日時：2017年11月24日 14時
