彼の名は ページ13
｢だが、何を変えるってんだろ。あそこ、元帥を筆頭に全員残虐な軍人だって聞いたしな｣
男性がそう言いながら、また地面に背を預けるように寝転がった。
あの星の軍人っぷりは、ヒーロー達にも伝わっている。
簡単に変えたりなんか出来ないだろう。
｢………聞いた話だ。
信憑性はかなり低いが…聞くか？｣――すると女性が突然そう男性に話を振る。そして立ったまま腕を組み、寝転がった男を見下ろす。
｢ん？構わないが？｣
男性も興味が沸かない訳ではない。むしろ、暇さえ持て余している今はどんな話でも乗っかれる自信さえあった。
｢………実はな、フリーザ軍にはレジスタンス(抵抗者)がいるらしい。
今の元帥を引っ張り下ろそうとする一団だ｣
｢…マジ？｣
｢だから、真意はわからんと言っているだろう｣
女性があきれたように息を吐く。
｢彼らは元帥を引きずり下ろしたのち、軍を解体する気らしい｣
｢無理だ。ブリザド元帥は重臣・老兵からかなり厚い支持がある。
それに、跡継ぎもいるらしいじゃないか。
そんな元帥を引きずり下ろして、政権を握るなんて｣
そこまで男性が言った瞬間、｢お前はその首謀者がどんな奴か知らなさすぎるな｣と言い切る。
｢首謀者は、スノウ大佐。
お前も名前くらい聞いたことがあるだろう？｣
完璧超人。
当たり障りの良い軍人で、ヒーロー達からも『腐れ軍の良心』だなんて言われてたハズだ。
噂とは言え、確かにその男なら軍をどうこうしてくれるかもしれない。
｢だが…いくら『桜吹雪』と言えども。
重臣や跡継ぎ騒動を掻い潜って元帥になんか…｣
｢彼なら、本当にやるかもしれない。
腕の良い部下を丸め込んでいるそうだしな…何人かとは、私も昔会ったことがある｣
シャーベットや、グラシアルらだ。
彼らはただでさえ優れているフリーザ一族でも頭が1つ、いや2つほど抜けていた。
｢老兵は地位を守る保身のために最後まで元帥を推すだろうが…重臣どもの大半はスノウの手中らしい。
だから、スノウも目立つ動きを始めたのかも…な｣
｢マジか…確かにそんだけ出来れば、跡継ぎとかどうにかなりそうじゃん。
元帥、息子には全然会ってないらしいしなあ｣
すると、女性は目を細める。｢お前は奴を知らなさすぎる｣と。
｢スノウの名前を知っているか？｣
｢は？…スノウ、大佐だろ？｣
女性は｢これも噂。情報員の間のな｣と先に付け足して、衝撃的な事を――さも当たり前のように口から漏らした。
｢…奴のフルネームは――『スノウ・ブリザド』。
……と言う話だ｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - あかさん» コメントありがとうございます！はい、完全にスノウ大佐ターンです(^_^;)グラシアルターンと思わせといての彼です(笑)ギアチェンジ能力は随分前から考えていたので凄く嬉しいです！＼(^o^)／ありがとうございました！ (2017年9月18日 23時) (携帯から) (
レス) id: 87e86307e6 (このIDを非表示/違反報告)
あか - スノウ大佐ーーー！！( ゜д゜)、;'.・大佐ターンじゃないですか！！(゜▽゜*)ギアチェンジ…かっこいいですね！（´ 3｀) (2017年9月18日 22時) (レス) id: 337ce1f3d3 (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - おバカな傀夢さん» コメントありがとうございます！全部読んでくださったとは…！本当に感謝です！(*´｀*)言葉も堅苦しく、話もグダグダで、オリキャラばかりの自己満足作品ですが、これからもお付き合い下さればと思います！＼(^o^)／ (2017年9月18日 21時) (携帯から) (レス) id: 87e86307e6 (このIDを非表示/違反報告)
おバカな傀夢(プロフ) - 全部読みました〜！とっても、面白いですね！全力で応援させて頂きます！これからも頑張って下さい！ (2017年9月18日 21時) (レス) id: 5ff30031ff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かぁびぃ(駄作者) | 作成日時：2017年9月4日 18時
