１７話 アゲハント ページ17
「ポチエナー、勝手に進んじゃ駄目だよー」
ずんずんと草むらを進んでいくポチエナをミズゴロウを抱えて小走りで追いかけた。その途中で何人かのトレーナーに勝負を挑まれ、そのたびにミズゴロウが対応してくれた。ポチエナはバトルの最中だけ足取りを止めてこちらを見ていた。
約束は守ってくれているみたいだから逃げるつもりではないみたい。でも私の指示を聞くつもりもあまりないらしく、本当に説得するにはバトル以外の何かじゃなければいけないのかもしれない。
「ポチエナってば！待ってよ！」
草むらをずんずんと進むポチエナにやっとのことで追いつく。ポチエナはそれに気づくと私を少し見てまた顔をそむけた。私が追いかけている間も野生のポケモンとバトルをしたのか少しダメージを受けているように見える。
「ポチエナ、体力回復するからちょっとじっとして」
バッグからキズぐすりを取り出してポチエナに近付くとポチエナは素早く私から逃げ出す。一定の距離をとるとそこから威嚇するように私を睨み付けて力強く吠えた。どうすればいいのかと硬直する私の名前を誰かが呼んだ。
「お、いたいた。A」
「……この声は……ユウキ君？」
後ろを振り向くとひらひらと手を振っているユウキ君がいた。それにホッとして私も小さく手をふる。ユウキ君は私の目の前に来ると私から一定の距離を置いているポチエナに気付き首を傾げた。
「あのポチエナは……」
「さっきユウキ君に捕まえてもらった子だよ。中々警戒心が強くて、仲良くなるにはもう少しかかりそう。……私に出来るかな」
私の中にある不安をついつい口に出してしまう。ユウキ君はポチエナと私を見比べて「大丈夫」と歯を見せて笑った。それからユウキ君は何かに気付くと私に一回視線を送り、それから木々を見つめた。
「A、あれ」
ユウキ君と同じようにそちらを向くと、そこにはひらひらと羽を羽ばたかせて優雅に空を飛ぶポケモンがいた。ポケモンマルチナビの図鑑ナビが反応しているのに気付く。アゲハントと表示された文字でそのポケモンの名前を知る。
「うまく言えないけど……なんかほっこりしたよ」
「……そうだね。素敵」
アゲハントが空高くに飛んで姿が見えなくなってしまうまでの時間はすごく長かった。退屈だとは思えない時間が続き、アゲハントはその間ずっと私を魅了し続けていた。
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miku(プロフ) - 橘 七美さん» これからどうなるかはまだわかりませんよ！ｗ (2015年1月28日 21時) (
レス) id: 38fa76f22b (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - yukiさん» 有難うございます！ 現在明らかになっているのは、シオン君とアズサちゃん、それにリーダーという人物ですね。 デフォルトネームは「ナツミ」にしようかと思っています。まだ決定、というわけではないのですが； 更新頑張ります！ (2015年1月28日 21時) (レス) id: 38fa76f22b (このIDを非表示/違反報告)
橘 七美 - シオン君、夢主ちゃんとフラグかと思えばアズサちゃんっ子だった…！！ (2015年1月27日 12時) (レス) id: 175a080632 (このIDを非表示/違反報告)
yuki - mikuさん» ファイア格好いいです！ やっぱ、シオンさんとアズサさん関わりありましたか。 そう言えば、この夢主ちゃんの名前決まってるんですか？ 更新頑張って下さい！ (2015年1月27日 0時) (レス) id: 38fbdd3e2e (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - yukiさん» お久しぶりです！ 有難うございます！ １番はファイアですか！ｗ オリキャラを好きだと言っていただけるとすごく嬉しいです！ 有難うございます！ (2015年1月26日 20時) (レス) id: 38fa76f22b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miku
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/katudoutyu12/
作成日時：2014年11月22日 16時
