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「てかなにやってんの?」

「デートだけど?」

「は? 彼女? あんたに? 嘘でしょ?」

「マリヤちゃん、言いようが酷いヨ、嘘だけど」


そう言って笑い合う2人。
蚊帳の外は少し寂しいと思いつつも、知らない子と話すのも気が引ける。

私は黙って下を向いたままディッピンドッツをちょこちょこ食べる。


「ね、何ちゃん?」

「ひゃっ」

「あ、ごめん」

「いえ、ごめんなさい!」


私は思わず立ち上がって、頭を下げる。
マリヤちゃんと呼ばれた子は、フレンドリーな子で、天童くんとどこか似ている。


「A、Aです」

「Aちゃんね、天童が名前で呼ばないとか珍しい」

「ちょっと、何言ってんの」


天童くんが、厳しい口調でマリヤちゃんを咎める。

天童くん、名前で呼ぶのが普通なんだ。
私だけ苗字呼びか。
少し寂しいな、なんて。

話せるだけでも満足なはずなのにな。
どんどん欲張りになっていく自分が嫌になっていく。


「Aさんは特別なの!」

「ふーん」

「あ、英太くん!!」

「どこ!?」

「あそこ!」


天童くんが指さす方向へマリヤちゃんが急いで向かう。
マリヤちゃん、瀬見くんのこと好きなんだ。

安心したような、私の知らない天童くんを知ってる彼女が憎いような。

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時雨 彩(プロフ) - 夢さん» コメントありがとうございます!無事完結出来たのも応援してくださった皆様のおかげです。応援ありがとうございました! (2019年9月26日 21時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
- 完結おめでとうございます!楽しく読ませてもらいました。 (2019年9月26日 21時) (レス) id: f2a649a0a0 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - エアコンさん» コメントありがとうございます!素敵だなんて言っていただいて嬉しいです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
エアコン(プロフ) - 面白い!素敵な小説ですね〜! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 1a75dc9844 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - ぬーすけさん» コメントありがとうございます!今まで書いていた天童くんの小説とは違い、純粋でなんの駆け引きもない小説が書きたかったんです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨彩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年9月16日 22時

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