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「なんでクラス違うわけ!?」


私の横で、クラス替えされた名簿を見てそう言う天童くん。
私は少し笑いながら言う。


「文理が違うからね」

「Aさん、理系になってよ!」

「数学できないし、やりたくないからイヤ」


天童くんとの距離は確実に近づいたはずなのに、嫌な気どころか心地良ささえ感じてしまう。

なんでもない日が幸せ、よくそんな綺麗事を耳にするけれど実際にそうなのかもしれない。

なんでもない日がなんでもないから、特別な日がより特別になる。
天童くんと出会ってわかったこと。


「A! 教室行こ!」

「うん! またね、天童くん」

「じゃあネ」


手を振って別れる。
天童くんは瀬見くんたち、私は私の友達。

友達に囲まれ、ずっと好きだった人と付き合い、こんな幸せでいいのかと自分自身を疑ってしまう。

もしもこれが小説や音楽なら、こう感じる瞬間はきっと特別な日。


「天童とはどう?」

「まあまあ、かな」

「名前で呼べばいいのに」

「恥ずかしいもん」

「牛島は平気なのに?」

「牛島くんは別、腐れ縁だもん」


いつか、いつかでいいんだ。
きっとある日、名前で呼ぶようになる。
そう勝手に確信してる。

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時雨 彩(プロフ) - 夢さん» コメントありがとうございます!無事完結出来たのも応援してくださった皆様のおかげです。応援ありがとうございました! (2019年9月26日 21時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
- 完結おめでとうございます!楽しく読ませてもらいました。 (2019年9月26日 21時) (レス) id: f2a649a0a0 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - エアコンさん» コメントありがとうございます!素敵だなんて言っていただいて嬉しいです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
エアコン(プロフ) - 面白い!素敵な小説ですね〜! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 1a75dc9844 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - ぬーすけさん» コメントありがとうございます!今まで書いていた天童くんの小説とは違い、純粋でなんの駆け引きもない小説が書きたかったんです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨彩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年9月16日 22時

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