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しらす1匹 ページ15

*




「で、共同研究をまとめに来たんだよな」

「はい」

「なんで女子2人はお菓子ジュースを持ってきて、藁江に至っては筆記用具を忘れた」

「そ、それには深〜いわけがあって……」


藁江がもごもごと反論しようとする。
川西は啼奈と一緒になってお菓子を食べ始めている。


「はぁ……、貸してやるからさっさと始めようぜ」

「あ、ありがと」


藁江に投げ渡したシャーペン。
それを受け取って、ノートを開き、研究結果をまとめ出す。

そんな姿を時々チラッと見る。

『白布のこと好きになっちゃったんだよね』

盗み聞きというか、聞こえてしまったというか、俺にとってはかなり衝撃的で。

その言葉ばかりが頭をぐるぐる駆け巡る。
川西がそうだ、と声を出した。


「白布、あのこと伝えれば?」

「あのことってなんだよ」

「ス、タ、メ、ン♡」

「ああ、俺スタメンになったんだ」

「え、まじで? すごっ」

「すごいね、白布」

「川西はもっと早くスタメン入りしてただろ」

「俺はいーの、スポーツ推薦なんだし」


すごい、おめでと、と声をかけられる。
藁江にかけられた言葉が、何よりも耳に残って、じんわりと溶けていく。

やばい、顔がニヤけそう。

笑顔15個→←笑顔14個



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時雨 彩(プロフ) - 白角さん» コメントありがとうございます。ひとつひとつコメントくださって本当に嬉しいです。ご愛読ありがとうございました! (2020年3月25日 7時) (レス) id: f6b47ef514 (このIDを非表示/違反報告)
白角(プロフ) - まずタイトルセンスが素晴らしいな、と思いました笑。面白かったです(読んだ作品にはコメント残したい派なのでスルーしていただいて構いません) (2020年3月25日 0時) (レス) id: b2271dc12b (このIDを非表示/違反報告)
時雨彩(プロフ) - 梅姫美さん» 読んで下さりありがとうございます。ご期待に添えるよう精一杯頑張ります!これからもよろしくお願いします。 (2019年3月14日 16時) (レス) id: 38d231b830 (このIDを非表示/違反報告)
梅姫美(プロフ) - まず1つ!白布くんが好きだから、この作品を楽しみにしてる!!!!お気に入りとかさせてもらいます!!更新頑張って下さい!!! (2019年3月14日 16時) (レス) id: 93ec774767 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨彩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年3月12日 18時

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