【金カム夢】雪に拐かされ…２ (ページ2)

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偽物材料捜索ページ2

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今後の予定も決まった。
もし、月島軍曹が生きていて鶴見中尉に偽物の刺青人皮が渡り、ばら撒かれた時の為に偽物の判別が出来るであろう人物の熊岸長庵という贋作師に樺戸監獄まで会いに行き何か助言でももらえればと言う事だった。

食事を終えて、私達は二手に別れた。
月島軍曹の生存を確かめる班には不死身の杉元、アシㇼパ、牛山殿、永倉殿、キロランケ殿が向かい。

剥製所内の探索にお祖父様、家永殿、尾形さん、私がする事になった。

土方「人間剥製に残された皮と贋物の刺青人皮に共通点が必ずあるはずだ。
きっとこの家に手掛かりが残されている。」

『了解し…！！』

お祖父様の言葉に返事をしようとした瞬間に外から複数人の足音、それに金属がぶつかる音が聞こえ、私は勢い良く窓の外に目を向けた。

尾形「…何人だ。」

『１０…いえ、それ以上かと』

土方「これは月島軍曹が生きている確率が高いな。」

ガシャンボォッ

瞬間、人間剥製が置いてある部屋の窓ガラスが割れる音と火の匂いが建物内に充満する。

土方「家永ｯ外へ出るな！撃たれるぞ！」

尾形「今チラッと軍服が見えた。囲まれてるな。」

土方「贋物製造に繋がる証拠を隠滅しに来たか。」

お祖父様と尾形さんが銃の安全装置を外していつでも戦えるように備える。

そんな時、私の耳に二階堂一等卒の声が聞こえた。

『…内容は他の音で分かりませんが、二階堂一等卒殿が来てます。』

尾形「は、生き長らえていたか。」

私の報告に尾形さんが鼻で笑う。

土方「鶴見中尉の手下がこの家を消しに来たと言う事はやはりAの言う通り月島軍曹が生きて炭鉱を脱出したか。」

尾形「だろうな。
窓は鉄格子がある。外の連中にとっても突入するならば玄関以外は無い。
外の連中を玄関まで追い込む。」

そう言うと尾形さんは二階へと階段を駆け上がった。

土方「A、銃の扱いは問題無いか？」

『はい、尾形さんに教えてもらいましたから問題ありません。
予備の弾は少量ですが支障ありません。』

私は腰に差し込んでいた拳銃を取り出して安全装置を外し、弾倉を確認する。
私の手にあるのはナガンだ。以前、菊田特務曹長に餞別(せんべつ)にと菊田特務曹長のコレクションの一つを譲り受けた。
…餞別を渡すのは送り出す方では？と、思ったが何も用意出来なかった私は有り難く受け取ったのだった。

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