【金カム夢】雪に拐かされ… (ページ33)

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血の繋がりページ33

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母親と息子、血の繋がらない父親との言い合いが繰り広げられていた。
血の繋がらない(・・・・・・・)父親との…

どの家も上っ面は仲良さげでもひっくり返せばこんなものか、と思った。

血の繋がりが有ろうと無かろうと仲の良い所もあれば仲が悪い所もある。
…私の家は………

カッカッカッカッカッ

物思いに耽って入れば、いつの間にか日泥の女将が日泥の父親に撲殺されていた。

「オヤ…オヤジッ！もういい、もう充分だろっ！！」

「誰がオヤジだこの野郎……
ず〜と俺を騙してやがったクセにテメエの頭も“こまざらい”で砕いて鰊粕に混ぜて出荷してやろうか？
通りで使えねえ野郎だと思ったぜ
血が繋がって無いと分かってホッとしたわ」

父親の方の雰囲気が…血の繋がりが無い息子に見限りを付けたか……

「うるせえッ！！あんただってモッコ背負いだってしたことねえ婿養子のくせに！！
今に見てろッ！！俺は何処か他所へ行って自分の力で一から成り上がってやる！！！
こんなチンケな番屋よりもっともっとでかい御殿を建てるんだ！！
金に困ったら俺んとこに来いッ！！
モッコ背負いをやらせてやるぜッ！！！」

私の叔父もこの息子のような気概があれば少しは違ったのに…

日泥の父親が死んだ女将の持っていた拳銃を手に取り息子に向けた。
けど、尾形上等兵の小銃に頭を撃ち抜かれて終わった。

尾形「親殺しってのは……巣立ちの為の通過儀礼だぜ。
テメエみたいな意気地の無い奴が一番ムカつくんだ。」

少し苛立った様子の尾形上等兵に続いて私は口を開いた。

『私は良いと思いますよ。
貴方のその上にのし上がろうとする気概…良いと思います。』

尾形「何だ。ああ言う男が好きなのか？変わった趣味だな。」

私の言葉に尾形上等兵は嫌味を含めた笑みを浮かべていた。

『…いえ、叔父と比べたらと思いまして…じゃなければ叔父と同等のクズなら問答無用で殺します』

ニコッと笑みを浮かべて述べた私の言葉を聞いた日泥の息子の顔が引き攣っていた。

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刺青人皮には興味も無い、欲しくも無いと日泥の息子は私達に刺青人皮を持たせると愛人…嫁の千代子さんとこの街を去ると言って足早に去っていった。

『…外に複数人来てます。二人こちらに向かってます。』

尾形「そうか…」

私の言葉に尾形上等兵はいそいそと頭の上に刺青人皮を乗せているのを見てちょっとだけ「可愛い」と思ってしまった。

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