【金カム夢】雪に拐かされ… (ページ31)

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抗争勃発ページ31

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銃声が鳴り響く街中で私は暗躍する。
死角からの死ぬには程遠い痛みだが、恐怖心と疑心は湧いて来るだろう。

足や腕、胴体ならばそんなに支障は無い。
関節や首、目は例外だが…

プスッ

「ギャアッ！首にッ何か！？」

「何処から…！？」

撹乱を狙うなら持って来いだ。
そんな中で街中でお祖父様の声を拾った。

『……尾形上等兵殿を落としに向かう…大丈夫だとは思うけど…』

チラッとやぐらの方へと視線を向けた。
そんな時、悲鳴が聞こえた。

お祖父様達は家の中を移動している。
木箱に近付く足音…！？
あ、ケツアゴ署長殿か……

床屋の前が抗争の最前線だと分かる程銃弾が激しく横断している。
そこに飛び出したケツアゴ署長殿はお祖父様の銃に撃たれた。

『楊枝じゃ威力不足…やっぱりコッチを使うか。』

懐から竹筒を取り出し、その中の針を楊枝と同じ要領で弾き飛ばした。

パシッ

「ッ！？ぐぅッ！！」

『ごめんなさい。コレは必殺用だから…毒入りです。』

建物の影からの攻撃なので私の声は聞こえていないだろうが私は言い訳をするように謝罪の言葉が口を突いて出た。
針が刺さった男は首を押さえもがきながら口の端から泡を吹いて地面に伏して事切れた。

『…次』

日泥の手下達は何故急に倒れたのか不思議そうに起こそうと声を掛けている。そんな日泥の手下に狙いを定めて針を構えた時だった…

カァァアアン

鐘の音に私の肩がビクッと震えた。

そして、私の耳に聞こえて来た…

土方「撃ち落としてやれッ！！」

パァンッダァンッパァンッ

銃声とお祖父様の声に一瞬息が詰まる。

『ｯ…尾形上等兵殿ｯ！』

やぐらの方へと視線を向けた私の目に飛び込んできたのは尾形上等兵が弾に当たりやぐらから落ちる瞬間だった。

『ｯｯ…！！』

ヒュッと喉が鳴るのが分かった。
血の気が引くのが分かった。
無意識のうちに私は尾形上等兵の元へと駆け出していた。

やぐらへと向かう途中、同じくやぐらへと向かう日泥の手下と鉢合わせた。
私は銃剣を逆手に持ち構えた。

『Уходите(どいて)ｯ…！！』

「え？ぐわｯ！！？」

「ぐふｯｯ！！」

咄嗟に出たロシア語…私の深層心理はまだあの上官に囚われているのか…私自身にも分からない。

私は銃剣で日泥の手下の喉を掻き切った。
流れるように滑らかな動作でその場の全員の喉を切り裂き、私は尾形上等兵の元に急いだ。

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