私の使命は。3 (ページ26)

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漆拾肆ページ26

～澤村side～

時間ってこんなに早くすぎるものだったか？

約束の時間まであと30分。

俺は今、部屋で部員に励まされてる。

日向「大地さんなら、絶対行けますって！！」

田中「ちゃんと気持ち伝えるんすよ？」

澤村「頑張るよ…」

ピロン

スマホに目を移すと、黒尾や及川達からも同じようなメッセージが送られてきていた。

なんで知ってるんだよ……

菅原「そろそろ時間だよ。」

澤村「よし。行ってくる。」

Aにメッセージを送る。

澤村大地自販機の前にいるな

如月A今から行きますね

数分後

お風呂から上がったAが来た。

『遅くなっちゃってすみません！』

澤村「大丈夫だよ。全然待ってないから。」

静まれ、俺の心臓…！

『「あの(さ)」』

2人の声が被る。

『私から…言ってもいいですか？』

澤村「あ、ああ。」

Aから俺に話ってなんだろう。

『今日のお昼、バカって言ってしまって本当にごめんなさい！！』

Aが勢いよく頭を下げる。

『私…大地さんのことバカだなんて思ってません！あの、あの時は…その…ちょっと…』

Aが申し訳なさそうに目をそらす。

らら

澤村「そのことか。気にしなくていいぞ。」

『ありがとうございます！……大地さんの話って…？』

澤村「俺も最近気づいたんだけど」

ぐっと拳を握りしめて真っ直ぐAを見つめる。

澤村「Aはいつも笑顔で明るくて、どんな小さな怪我も気づいてくれるくらい優しくて、可愛くて」

澤村「俺はそんなAのことを無意識に目で追っていたんだ。」

澤村「長く話すと上手く伝わらなさそうだから、簡潔に言うな。」

深く息をすって。

澤村「A、好きだ。俺と付き合ってくれませんか？」

Aは照れているのか顔を赤くしつつも少し困った顔をしていた。