【伊/東/歌/詞/太/郎】 秘 蜜 。【学/パ/ロ】

私の朝。(下) ページ26

「……ん、ふぁーぁ…」


　
サーモンピンクと水色のグラデーションに、星屑みたいにちりばめられた小さなキラキラ。
その手作りのスマホケースにはめられたスマホから流れる、お気に入りの音楽。


それに誘われるみたいに目を開けると、まだ昇りきってない太陽の光が部屋に差し込んでいた。




ゆるい部屋着のまま朝御飯をつくって、弟に部活用のお弁当を用意する。

当然の気配りだけど、あの勘違い女 藍音ちゃんはそれをしない。それでも人気だから一緒にいるだけ。なによ、女ならよくあることなの！


私にもおこぼれ来るってふんでたけど……私のおこぼれが向こうに行くのは嫌だなーって思ってきたところ。あーあ、こっちに都合よく得できないかなぁ？


…まぁ、あいつ馬鹿だもん。そのうちあの黒い本性見せてくれるはず。

でも無自覚ってとこが怖いよね……『これが私』なんて開き直って更に好かれようとしてきそうじゃない？ほんと、計算高い女の子だよ。


『形だけの友人』なんてことどっちも承知してる。私のことあいつがよく思ってないのも知ってるし、逆も多分 分かられてる。


だからこそ、思う存分ダシにできるでしょ？あっちだって同じなんだから、こっちが悪く思うのはちがう。意外と気楽なんだ、この関係。


ヘンだとは思うよ、私だって。そんなに堂々とした友達ごっこあると思わないよね？



でも、実際存在しちゃうんだ。








7:00。余裕を持って起きたから、髪型もハーフアップにしよう。

ピンクのシャツにプリーツスカート、カーディガン。ひとまずこれでドレッサーの前に座った。


かれこれ１５分メイク。ぬかりないように見えて実は手間かけないってことが多いの。藍音ちゃんは勘違いしてるけどね。



大きめなリュックに、忘れ物ないか確認して時計を見れば7:20。もうそろそろ駅に行かなくちゃ。


　

ブレザーに袖を通して 行ってきます。
ローファーに足を入れる。いい天気だけど、確か体育ある……憂鬱……。


滑り込んできた電車の座席に腰を下ろして、友だちから 昨晩来てたLINEをテキトーに返信して目をつむった。












先生、今日の私も可愛いって思ってくれるかなぁ？


あ、いい忘れてた！



私は
皆から愛される歌詞太郎先生 が好きな普通の女子高生 下岡佑実だよ。








*****

女子力高め？の佑実ちゃんでした

女子力高めにしたらなんかほんとに普通の子になってしまった 藍音ちゃんだけ性格に難ある感じになっちゃった違うよ

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