78話 生意気 ページ35
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「んで...その後Aが退院して、仲直りしてって感じだよ...」
「先輩最後めっちゃ端折ったッスよね!?」
「うるせえ!別にここは話さなくてもいいだろ!」
「ええ〜!聞きたいっス〜!」
長かった俺とAの昔話も終わり、まあ最後は色々と端折ってやったが、皆の顔を見る。
正直黄瀬が引っ付いてきてウザったい。
「そんなことがあったのか...」
「まあ...だからアイツの肩は俺のせいで怪我させちまったって事だよ...」
「それは違うぞ」
森山は俺にそう言った。
「お前のせいじゃない笠松」
「そうッスよ!笠松先輩女の子達フッただけじゃないスか!」
「Aちゃんに酷いこと言ってたのはいただけないけどな〜女の子には優しくしてなんぼだぞ!」
「えっ、あ、ああ。おう...」
「大丈夫だよ笠松」
後ろから小堀が背中をポンっと優しく叩く。
「俺達もAちゃんも、笠松を責めることなんてないよ」
「だけど俺、アイツにずっと誤解させてるんだぜ?Aが階段から落ちた時、助けに来てくれたヒーローだって思ってるんだぞ」
そう。俺はヒーローなんかじゃない。たまたま居合わせていただけなんだ。
元々俺が坂木をフラなければ、アイツはああなる事は無かった。
「お(れ)、Aは分かってて言って(る)気がします!」
「俺もです。分かった上で、Aちゃんは笠松先輩と接しているんじゃないのかと...」
「だあああ!センパイがそんなウジウジしてるとこっちまで調子狂うッスよ!そんなに気になってるなら直接Aっちに聞けばいいんじゃないんスか!」
黄瀬は生意気にそう言った。
そう言えば、あの話はAと面と向かって話すことは無かったな。
「それも...そうだな。俺、Aと今日話すわ」
「それがいいッス!」
「でも黄瀬ェ...お前なんだよさっきの舐めた口のきき方!生意気言ってんじゃねえぞ!」
「ってぇ!?シバかないで欲しいっス!?」
俺は黄瀬に回転蹴りを食らわし、黄瀬は倒れる。
なんだか少しスッキリした。
「笠松、どう?話してよかった?」
「そうだな。少し...楽になった」
「そうか。それならよかった」
「っし!じゃあ自主練再開するか!」
すくっと立ち上がり、ボールを持つ。
少しドリブルをし、3Pを打つ。
体が硬くなったせいか、リングに当たって外れてしまった。
「それにしても、昔は幸ちゃんって呼ばれてたんスね!今は呼ばれてないんスか!」
「うるせえよ!!!」
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笠松もみじ(プロフ) - シャンプーさん» 作品を読んでいただきありがとうございます!面白いと言ってもらえる展開を書いていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします! (2018年1月26日 10時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
シャンプー - 小説面白いです!初めから一気に読ませて頂きました。次の展開が楽しみです☆更新待ってます(≧ω≦) (2018年1月24日 21時) (携帯から) (レス) id: 170aaa5bac (このIDを非表示/違反報告)
笠松もみじ(プロフ) - 氷食症さん» 面白いと言っていただけて幸いです!更新頑張らせていただきます! (2018年1月1日 20時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
氷食症(プロフ) - めっちゃ面白いです!!!更新お待ちしております! (2018年1月1日 17時) (レス) id: 4abaca475b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年11月12日 15時