70話 好きなの? ページ26
「か、笠松くん!ずっと前から好きだったの!付き合ってください!」
「えっ...?」
放課後、クラスメイトの男子がニヨニヨしながら呼びに来たと思えば、今現在目の前には女子の3人組が立っている。
3人とも俺と同じクラスの女子だ。
クラスでも結構目立っている女子グループだが、俺と直接関わることは殆ど無く、たまに挨拶をされる程度。
女子と話すことが苦手な俺は、挨拶をされても口篭って適当に返すことが多い。
そんな俺に、何故今告白をしている。
なんだこれ、夢か?実はドッキリなのか?
俺の事を好きだと言うやつは、Aみたいな物好きしかいないぞ?
「笠松くん!あやねちゃんの事OKだよね!」
「だってあやねちゃんだもんねー!」
今の状況がよく分からない。
なんだ、つまり俺は、クラスで人気と言われている
てかなんで、3人いる?
え、普通告白って2人きりでするもんじゃねえの?いや、A以外の女子と2人きりになるのも無理な話なんだが...
なぜ当たり前のように、他の女子までいるんだよ。
せめて、壁に隠れてろよ。コソッと見る感じにしとけよ。
「笠松くん、えっと、返事は?」
「うぇ!?あ...えっと...」
こ、怖え...絶対逃げようと思っていたけど、流石に返してやらないと悪いよな...?
「え、えっと...ご、ごめん...」
「えっ」
「な、なんで笠松くん!」
いや、何でって言われても、ろくに喋ったこともない女子と付き合う方が可笑しいだろ。
「...笠松くんは、あの年下の女の子が好きなの?」
「はあ!?え、あ、いや...」
感情的になるな俺。
また、アイツを傷付けることになるぞ。
「Aとは...その、ただの幼なじみだから...」
「へえ...」
「あやねちゃんカワイイのにもったいないよ笠松くん!」
「後悔しても知らないよ!」
そう言って、3人はランドセルを持って帰って行った。
...急に汗がドバっと出てくる。
女子とこんなに話したのは初めてだ...
すげえ怖かった...
教室のドアがガラッと開いて、俺を呼んだ友達が声を掛けてくる。
「かさまっちゃん!どうだった!OKしたの!?」
「...いや。断った...」
「なんで!?あやねちゃんはクラス1の女子だよ!?
あっ、そっか、かさまっちゃんあの4年生の子が好きだからか!」
「ちげえよ...」
Aみたいに、感が当たる方ではない。
だけどこの時、すごく嫌な予感がしたんだ。
62人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
笠松もみじ(プロフ) - シャンプーさん» 作品を読んでいただきありがとうございます!面白いと言ってもらえる展開を書いていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします! (2018年1月26日 10時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
シャンプー - 小説面白いです!初めから一気に読ませて頂きました。次の展開が楽しみです☆更新待ってます(≧ω≦) (2018年1月24日 21時) (携帯から) (レス) id: 170aaa5bac (このIDを非表示/違反報告)
笠松もみじ(プロフ) - 氷食症さん» 面白いと言っていただけて幸いです!更新頑張らせていただきます! (2018年1月1日 20時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
氷食症(プロフ) - めっちゃ面白いです!!!更新お待ちしております! (2018年1月1日 17時) (レス) id: 4abaca475b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年11月12日 15時