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64話 着いてくるなよ ページ20

小学生になっても、俺達は毎日一緒に登校して、一緒に下校をしていた。

それが普通だったし、親からも登下校は一緒のしてくれると安心すると言われていたので、気にしてはいなかった。




だが、誰にでも思春期は来るもので、
俺が小学5年生の時、クラスの友達と遊びたいという思いが強くあり、ミニバスが休みの日は毎日の様に遊びに出ていた。


遊びに行く日は、友達と帰っていた。
その後ろから、Aがトコトコと静かに着いてくる。





「かさまっちゃん、またアイツ着いてきてるよ?」


「え?」




その頃は、年下の女子、しかも幼馴染と毎日一緒に登下校をしているということが、何故だか恥かしくてたまらなかった。
皆から冷やかされるし、友達と遊びに行き辛くなるし...


とにかく、その時はAがウザったくて仕方がなかった。




『あ、ゆきちゃん。わたしもいっしょにかえる!』




Aは振り向いた俺を見て、笑顔で近付きながら、そう言ってきた。
それがなんだか気に食わなくて、俺だって友達と遊びたいのに...

今思えばすげぇ馬鹿みたいだと思う。



「かさまっちゃん、ホント好かれてるねー!」


「うるせえ...バスケない時は1人でかえれって言ってるだろ!着いてくるなよ!」



俺の大声驚いたAは、ビクッと体を震わせ立ち止まった。
その隙を見て、俺は友達と家まで走って帰って行った。
走りながらチラリと後ろを見てみるが、Aは走って行く俺の背中を見ているだけだった。



その時の自分でも、酷いことをしたなと思っていた。







次の日の朝、玄関を出ると、Aがいつも通り家の前で待っていた。



『ゆきちゃんおはよう!早く学校行こ!』


まるで、昨日の出来事は無かったかの様に接してくるもんだから、俺も普段通りに接した。



「はよ...行くか」



俺達は、朝出るのが早く、登校する時は殆ど誰もいない。
だから、朝は何も言われることがないので、Aと登校することは別にいいかなと思っていたのだ。

ミニバスがある時は、そのまま練習場に向かうから、わざわざ別々に行くのもなんだかなと思い、一緒に帰る。


ミニバスは無い日は、友達と帰り、後ろを付いてくるAに怒鳴って、逃げて帰る。






Aは、それに文句を言う訳でも無く、怒鳴られると分かっているのに、毎回後ろを着いてきていた。









そんな生活をだいたい1年ほど続けて、俺は小6、Aは小4になった。

65話 話してくれない→←63話 昔話をしようか



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設定タグ:黒子のバスケ , 笠松幸男 , 黒バス   
作品ジャンル:アニメ
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笠松もみじ(プロフ) - シャンプーさん» 作品を読んでいただきありがとうございます!面白いと言ってもらえる展開を書いていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします! (2018年1月26日 10時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
シャンプー - 小説面白いです!初めから一気に読ませて頂きました。次の展開が楽しみです☆更新待ってます(≧ω≦) (2018年1月24日 21時) (携帯から) (レス) id: 170aaa5bac (このIDを非表示/違反報告)
笠松もみじ(プロフ) - 氷食症さん» 面白いと言っていただけて幸いです!更新頑張らせていただきます! (2018年1月1日 20時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
氷食症(プロフ) - めっちゃ面白いです!!!更新お待ちしております! (2018年1月1日 17時) (レス) id: 4abaca475b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年11月12日 15時

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