▽ドラマ ページ10
.
連れてこられた先は屋上。
体育館裏じゃないっていうのが残念だけど、これドラマみたいじゃない!?
それで、笠松先輩が助けに来たら私はもう完璧なヒロイン!
『こんなところに呼び出して、なんですか?』
倉「単刀直入に言うけど、私幸ちゃんのことが好きなの」
『知ってます』
倉「だから別れて」
『嫌です』
なんか、この流れドラマだよ!別れて、とか言われるじゃん!あるあるじゃん!
倉「なんでニヤニヤしてんのよ」
『…気にしないでください』
倉「私の方が絶対幸ちゃんのこと好きだから」
『それはないです!笠松先輩への愛で私に勝てる人はいませんよ!』
倉「なにその自信」
『高校一年からずっとアタックしてきて、やっと振り向いてもらえたんです。毎日笠松先輩を追っかける日々…それがやっと実ったんです!』
倉「それ、ストーカーじゃない?」
『う゛っ…』
ストーカーじゃないよね?
嫌がってたけど…。合意の上だよね?(違う)
倉「しかもバスケ部のマネージャーって…まさか幸ちゃんが好きとかいう不純な動機でマネージャーやってたとか?」
『それはないです。好きになったのだって、笠松先輩の主将としての姿を見てからですし。
なにより笠松先輩のことは好きですが、それと同じくらいバスケもチームの皆も大好きです』
倉「ふーん」
『私から笠松先輩を奪うのは無理ですよ!どこまででも追いかけますからね!』
倉「幸ちゃんに嫌われたらどうするの?」
『好きになってもらえるまで追っかけます!』
倉「はぁ…あっそ」
なんだか会話が通じなくて困っちゃう。みたいな目で見られる。
倉「こんな変な子を好きになるんだから、私に振り向くわけないわよね」
『ありがとうございます!』
倉「…褒めてはないんだけどね」
『そうなんですか?』
倉「まぁいいわ。貴方のことは認める。でも、諦めないから。隙あらば奪うからね」
『わかりました!あの、もうひとついいですか?』
倉「なによ」
『私と友達になってくれません?』
.
151人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:優 | 作成日時:2018年3月1日 13時