『笠松先輩…そろそろ時期だと思うんです』笠「なんのだよ？」『それはもちろん！私たちの結婚…グハッ』【笠松幸男】 (ページ34)

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▽「デート」ページ34

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ついに来てしまった日曜日。

相手は初めての人だけれども、初めての男性とのデートに意識しない訳はなく

見た目も気合いをいれてしまった。

『好きでもない相手になに気合いいれてるんだか…』

しかも、待ち合わせより10分も早く来てしまった。

(あれから黄瀬くんが時間とか決めてくれた)

？「A先輩！遅れてすいません！」

『いえいえ…』

目の前に立っているのは、少女漫画に出てきそうなキラキラしたイケメン。

なんか、こんな顔の人誠凛にいなかったっけ…？

佐「今日は無理いってすいませんでした！俺は佐藤海斗です！」

『佐藤くん、今日はよろしくね』

佐「はい！えっと、今日は映画を見たいと思うんですけど…」

『いいね。なんの映画？』

佐「"私と彼の秘密"ってやつなんですけど、今人気のやつみたいで、オススメしてました！」

聞いたことないけど、恋愛ものかな？

『じゃあ、行こっか！』

佐「はい！」

**

私達が見た映画は、恋人同士にオススメの映画だったみたいで…。

女「待って…そんなことされたら私…」

男「俺のこと好きなんだろ？」

なんというかエロい。

さっきからそういうシーンばっかりで。

佐「……////」

『……////』

恋人同士ではない私達にとって、

これはただ気まずいだけだ。

**

映画も終わり、私たちは気まずい雰囲気のまま映画館を出た。

佐「あの、すいませんでした！こういうのって知らなくて…やましい気持ちはないんです！」

佐藤くんは、目に涙を浮かべて必死に謝ってきた。

『大丈夫だよ！気にしないで！お腹空いちゃったから、どっか入ろっか？』

佐「…はい！」

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