オセロ*番外編*【黒バス】 (ページ41)

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クッション【★笠松】ページ41

「か、笠松先輩…っ」

これは、一体何が起こったのか…

頭が真っ白になり

確認するように、手をむにむにと動かしてみると
それは、柔らかく手に吸い付く。

「やぁっ…動かさないでぇ…っ」

その、可愛い声の方を見れば
Aが真っ赤な顔で恥ずかしそうに見上げていた。

何故か俺はAを押し倒していて
あろうことか、右手がAの左胸を鷲掴みにしていた。

「わ!!悪いっ!!!」

口では、焦ってそう言うのに
手は俺の意志とは逆にソレを離そうとしない。

柔らかい…

「か、さまつ先輩…っ、そんな、触っちゃだめぇ…っ」

うわ、すげぇ、えろい

本当、不思議なことに
いつの間にかこうなっていて
いつの間にか理性ぶっ飛んでいて
自制が効かなくなっている。

蒸気した赤い顔に潤んだ瞳
少し荒い息づかいが可愛いくて堪らない。

「A、すげぇ可愛い…」

「んぁっ…はずかし…っ、から…っ、やめ…て」

ぎゅっとAが抱きついてくると
柔らかなソレに顔が埋まる。

うわ、なんだこれ

すげぇ幸せ

そう思った瞬間、激しい音と
身体の痛みを感じる。

俺はベッドから落ちていた。
勿論、Aは居るはずがない。

柔らかい感触の正体は
数日前、誕生日プレゼントだと
森山から貰ったクッションだった。

『このクッションの柔らかさに近いと思う』

『何が』

『いや、だから、おっぱ』

『シバくぞ森山ァ!!!』

と森山をシバいたはずなのに…
俺も同じ思考なのかと落胆した。

いや、でもいい夢だった…
あわよくば続き…
って、俺はバカか!!!

煩悩を自分の頬を叩いて消し去ってから
学校へ向かった。

「おはようございます、笠松先輩」

「はよ…」

夢のせいで、挨拶もままならない。

すると、眠気眼のAが
ぐいーっと背伸びをした。

夏の半袖のシャツが張り
いつもは気にならないのに
主張された胸を意識してしまう。

「き、きろ!」

乱暴に自分のジャージでそれを隠せば
Aは怪訝な顔を向けた。

「なんですか?暑いんですけど」

「やめろ!脱ぐな!」

そう怒る俺に理不尽と言いながらも
そのままジャージを着て朝練の準備をしだした。

ほっとしたのも束の間

ポンと俺の肩に手が乗っかる。

「わかるよ、笠松」

森山がニヤニヤ笑っていた。

「Aちゃん、着痩せするもんね」

ジャージを着たことにより
目立たなくなったソレを見て
かぁっと顔が熱くなった。

つーか、

「全部お前のせいだ!!森山ァァァ!!」