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タイガとテツ【◯】 ページ25

一目見て思った。

あ、昔の大輝に似ている。

バスケを楽しそうにしているその姿が

笑った顔が、似てる、と思ったのだ。

キラキラしている、あんな人、久しぶりに見た。


「ねぇ、名前なんて言うの?」

「あ?火神大我だけど。誰だお前」

怪訝そうな顔をする彼に、にんまり笑う。

「テツ!私、タイガ好きだよ」

「そう言うと思ってました」

隣にいたテツに話せば、益々タイガは怪訝そうにする。

「まさか、黒子の彼女…!?」

ハッと思い立ったように言うタイガに
私もテツも笑ってしまった。

「私、青峰A。テツの親友だよ。よろしく」

本当に自然と笑顔になった。

「なんだ親友か。よろしくなA」

青峰に反応しないから、少し不思議に思っていれば
すかさずテツからフォローが入った。

「火神くんは、アメリカからの帰国子女です。」

それに目を輝かせてしまう。

「まじ?!えー、本場のストバス見てみたい!NBAとか見に行ったことあるの?!羨ましい!」

「Aもバスケ好きなのか?」

「うん、好き」

あ、口が滑った。
帝光のことも、青峰のことも知らないからか
素直に言葉が出てしまう。

テツはそれを聞いてニヤニヤしていた。

「Aさんは、中学2年まで女バスだったんです」

それを聞いて、タイガはへぇーと興味を持ってくれた。

中2までという所は特にツッコミもせず

「じゃあ、今度一緒にバスケしようぜ」

と、キラキラした顔を向けてくれたのだ。


"一緒にバスケしよう"


まるで、大輝に言われたような感覚になり

一瞬、目が潤んだ気がした。


「うん、ありがとうタイガ」


馴れるのは一瞬だった。
テツと出会ったあの日のように。


「Aって、なんで誠凛来なかったんだよ」

大量のチーズバーガーを頬張っているタイガ。
誠凛の帰り道はマジバに行くのがお馴染みになっていた。

タイガの口元にケチャップがついていて笑ってしまう。

「ねぇ、ついてるって。」

「お、さんきゅー」

ペーパーでそれを拭ってやれば
タイガはニカッと笑う。
それを見て、テツは呆れたように溜息をついた。

「本当、そういうの止めたほうがいいですよ」

意味がわからず、首を傾げる。
タイガも同じように首を傾げていた。

「そういえば、今度海常と練習試合があります」

ピクっと眉が上がった。

「どっち応援しますか?」

「は?誠凛でしょ」

即答したら、テツは意味深ににっこり笑った。

「本当に、なんで海常にしたんですか?」

私は何も答えられなかった。

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作者名:chieko | 作成日時:2023年12月4日 23時

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