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修羅場 ページ7

これは俗に言う修羅場なのか?

俺らに修羅場なんて存在しないと思っていたのだが…


「黄瀬達から合コンの内容を偶然聞いたんです。随分お楽しみだったようで。」


嫌な汗が流れた。
これは、明らかに修羅場だ。

そして、さっきから黄瀬達からの
連絡が鳴り止まない。


「ち、ちなみに何を聞いた…」

「さっきから連絡きてる黄瀬にでも確認して下さい。」


冷ややかに言われて
言われるがまま黄瀬からのメッセージを見れば


『笠松先輩、すみません!』

『合コンでの笠松先輩の失態聞かれたっす!』

『乾杯の件っす!』

『話の流れで笠松先輩は大きい胸が好きだとなって』

『女の子が苦手なのにAっちとは普通に喋れるから、自分は女の子らしくないとか気にしてたっす!』

『本当すみません!』


あいつら、シバきまわす。

なんだ、ちなみにどっちで怒ってるんだ…
そもそも、怒ってるのか?
どうするのが正解なんだ…

頭でぐるぐる思考を巡らせていると


「か、笠松先輩は、サツキや南みたいな子がタイプですか」


ふるふる震えながら言ってくるA。

え、可愛い。


「サツキや南とは、まともに喋れないですもんね、私と違って…」


あ、拗ねてる。
すげぇ、可愛い。


「大きいのが好きなら、私とシタ時、つまんなかったですか…」


赤い顔で目を潤ませて言う。
やば、可愛いが止まんねぇ。

つーか、つまんないわけがねぇ。
めちゃくちゃ良かった。


「まず、合コンの事は、悪かった」

「いや、それは知ってましたし、その時は付き合ってるわけでもないし、大丈夫です」


あれ、間違った…?
すっげぇ冷てえ。


「私じゃ物足りないですか」

「んなわけねぇだろ」


即答した。物足りないどころか、俺は毎日幸せで
なんなら、結果ヤキモチだとわかった
この修羅場でさえ愛しい。


「あのな、まず誰とでもシタいわけじゃねぇ。Aだから触りたいって思う。」

「でも大きいのが好きですよね」

「Aのだったらどっちでもいい。」

「ほんと?」

「本当」


ちゃんと目を見て頷けば、Aはホッとしたように
抱き着いてきた。


「ごめんなさい。でも黄瀬と早川先輩も悪いんです」

「そうだな。今度シバきまわす」

「あ、中村先輩はフォローしてくれました」

「それはそれでムカつくから、中村もシバく」


Aはきょとんとしていた。
俺のほうが、色々心配事が多い事をわかってねぇ。
頭を撫でたら嬉しそうに笑った。

あぁ、もう本当に可愛いすぎる。

Starky→←笠松先輩の好み



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作者名:chieko | 作成日時:2024年3月5日 11時

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