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仲直り ページ12

「本当にごめん」

皆が帰った後、俺は平謝りしている。

「…言って欲しかったです」

Aの少し赤い目に、罪悪感を覚える。

「でも、笠松先輩の合格祝いの時、私も似たようなことしてしまったし…おあいこにしましょう」

眉を下げて笑うAに、安堵した。

「笠松先輩、優勝おめでとうございます」

今度はにっこり笑って言ってくれて
なんだか、心が温かくなる。

「ありがとな、A」

つい、手を伸ばしそうになったのをピタッと止めた。

そういや、今日1日触れるなって…

宙に浮いた手が不格好だ。

「まだ、触っちゃ…」
「ダメです」

そこはピシャリと言われ、落ち込む。

地味に手を振り払われた時、ショックだった。
もう2度と味わいたくない…
でも、触りたい。

「A」
「嫌」

今日は久しぶりのオフ
二人っきりは、もっと久しぶりで
初めてシタ日以来の1ヶ月半ぶり…

だから、怒っているのもすげぇわかる。

改めて、安易な考えで今吉達の案にのった
自分を殴りたい。

「A、」

床についている手の指先に触ると
ピクリと反応した。

俯いてる顔を覗き込むと
真っ赤な顔をしていて…

やべぇ、可愛い

「笠松先輩、どいて…っ」

「んな顔されちゃ、無理」

ぎゅっと手を握れば、反射で真っ赤な顔を上げたから
その隙をついて、キスをした。

久しぶりのキスは甘くて、柔らかくて、
理性が飛びかけながら夢中になる。

角度を変えれば、酸素を求めて隙間があき
舌を入れるとびくっと身体が震えたが
Aも真っ赤になりながら必死に答えてくれる。

唇を離すと、惚けた表情のAに
ドクンと胸が大きく鳴った。

「ゆきっ…ずるい、そんな、されたら、触られたくなっちゃうっ…」

多分、その言葉に深い意味はない。
頭を触る、とか
その位の軽いレベルを言ってるんだと…
頭ではわかってるのに…

「A、好きだ」

耳元で囁やけば、びくっと可愛い反応をする。

そのまま耳、頬、首筋にキスを落としていくと
止まらなくなった。

「ちょっ、ま、って…ぇ」

「無理、止まんねぇ」

するっと服の中に手を入れたところで
その手を掴まれる。

「ひ、久しぶりだから…恥ずかしい、」

「本当に嫌なら、蹴飛ばせよ。得意だろ?」

「ほんと、ずるい…っ」

再度首筋にキスを落とし強く吸えば
身体が跳ねて、Aの手は緩まり
俺の手は自由に動きだす。

可愛い声も

潤んだ瞳も

柔らかで触リ心地がいい肌も

全部、俺を夢中にさせた。

キスマーク→←Starkyの帰り道



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作者名:chieko | 作成日時:2024年3月5日 11時

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