先輩の伝えたいこと (ページ14)

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すじこ③ ページ14

私は今、どんな顔をしてるかな？
棘先輩の顔、少し霞んで見えるから、
涙が出てるかもしれない。

もちろんその涙は、嬉し涙だけど。

狗「た、高菜！明太子？！
(ご、こめん！嫌だった？！)」

棘先輩、勘違いしてる。

私もちゃんと伝えなきゃ。

そう決めたんだから。

『違うんです！
これは、嬉し涙というか…。ﾌｩ』

『私は最初、先輩の言葉を理解することができなくて、ほんとに失礼だと自分でいつも思っていました。』

『今でもたまにあって、棘先輩には不快な思いをさせてしまってるかもしれませんけど、

私は先輩とお話するのが大好きです！
とても楽しいです！』

ｷﾞｭ

棘先輩は
私を優しく抱きしめてくれた。

．

．

『棘先輩、私もあなたのことが好きです！』

．

．

私が一番伝えたかったことを言うと、
先輩はさっきよりも強く私を抱きしめた。

狗「付き合って、くれる？ﾆｺ」

『はい、お願いします！！ﾆｺ』

．

．

ﾁｭ

．

．

棘先輩が
マスクを外したその口で
私の口にキスをしたのは、

ちょうどてっぺんについた頃だった。

．

．

『「///」』

．

．

棘「ツナマヨ！すじこ、明太子！ﾆｺ
(これからは “棘” って呼んでね！
“先輩”はいらない、絶対だよ！)」

『 “棘くん” じゃだめ？』

狗「鮭！ﾌﾌ
(いいよ！)」