【マギ】紅覇「大好きだよ…」 (ページ14)

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出撃ページ14

目的の場所までは、あまり遠くないから今日、
敵と戦うことになる。

兵士たちや従者たちは、家族との別れを告げ終わり城を出る準備は整った。

ま、家族と二度と会えなくなるなんて、そんなことはさせないけどね！

紅炎「紅覇、頼んだぞ」

紅覇「うん、任せてぇ！みんなで帰ってくるから！」

紅炎様が見送りに来てくださっている。

紅覇様は紅炎様と話を終え、私たちの元に歩いてきた。

紅覇様は私たちに向けて、叫んだ。

紅覇「この戦い、絶対勝とう！！みんなで帰ってこようっ！！」

「「「オォーーー！！」」」

・

・

『あれ、ですね』

紅覇「そうだねぇ。…結構メチャクチャにされてる…」

私たちの前には、紅炎様が言っていた、敵に襲われた村が広がっている。

村人が住んでいた家は、どこにどの家があったかなど分からないほどバラバラに移動しており、ほとんどの家が崩れてしまっている。

目的地に着いたのだ。

紅覇様が馬を止めると、みんなも馬を止めた。

周りが静まり、聞こえるのは馬の息と風の音だけになった。

『静か過ぎませんか？敵が見当たりません』

紅覇「うん。敵はどこに…ん？」

『なんですか？』

紅覇様はみんなに静かに、地面を指さし、感覚を足に集中するようにみんなに伝えた。

私も足に感覚を集中させる。

…少し揺れている。

しかも、その揺れはだんだん大きくなってくる。

『紅覇様…！』

紅覇「うん…！」

やはり敵は近づいているらしい。

揺れはだいぶ大きくなり、立つことさえ難しい。

それでも、揺れはおさまることはなく、大きくなるばかりだ。

どうしよう。緊張してきた…

揺れが大きくなるにつれ、私の心臓もうるさく
鳴る。

『あっ…』

ついにバランスを取れなくなった私は、座りこんでしまった。

他の人も、座りこんでしまっていた。

『ヤバイ！立たなきゃ…あれ？』

いきなり大きな揺れが、ピタッと止まったのだ。

これは…

私は感じとった。攻撃がくると。

ドォーーーーーン！！

私たちのすぐ近くで大きな爆発音がした。

しかし、自身に攻撃はくらっていない。

顔をあげると、そこには如意練刀で私たちを守っている紅覇様がいた。

『紅覇様…！』