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三輪 ページ4

「……ん……?」


どれくらい寝てたんだろう。



私は、ドタドタドタッと誰かが廊下を駆ける音で目を覚ました。


(誰だろう)

そう思い瞼を開くと同時に、スパーンッという気持ちの良い音とともに障子が開け放たれた。
いきなり入ってきた光に目を細めていると、光を背に立っていた女の子が口を開く。

「A……!」

その可愛らしい声の主は。

「……神楽ちゃん?」


そう問いかけながら、大分軽くなった身体を起こすと、神楽ちゃんが勢いよく抱きついてくる。

「ぁっ」

咄嗟に受け止めると、神楽ちゃんはまくしたてる様に言った。

「Aが風邪引いたってジミーから聴いたアル!
大丈夫アルか!?」

「ちょっと神楽ちゃん。

Aさんは病人なんだからそんなに勢いよく抱きついたら駄目だって。
それにもうちょっと静かにしないと」


そう言ったのは障子のところに立っていて、まだ部屋には入ってきていない新八さん。


神楽ちゃんを宥めるように背中を撫でながら、
「寝ていたら少しよくなったみたい。
心配かけちゃってごめんね」
と言ってから新八さんに向き直る。

「こんにちは、新八さん」

「あ、こんにちは、Aさん。
すみません、うるさくしちゃって……」

「いえ、気にしないでください」


申し訳なさそうに眉を下げて言った新八さんに首を振る。



「あの、これ、よかったらどうぞ」

そう言って新八さんが差し出してきた袋をお礼を言って受け取り、中を見ると。

「ゼリー、ですか?」

中には色んな味のゼリーが入っていた。

「はい。

風邪の時って、喉が痛いじゃないですか。
ゼリーだったら、喉に刺激を与えないで食べられるんじゃないかと思って」

「嬉しいです、ありがとうございます」

新八さんの気遣いに心が温かくなるのを感じていると。



「大体、何でテメーがここにいるんだよ!」

「うるっせェな!
俺がいつどこで何しようが俺の勝手だろうが!」

という大きな声が聴こえる。

(この声は、十にぃと……坂田さん?)


「関係あるわ!
テメーみたいな奴に屯所ほっつき歩かれてるとイライラすんだよ!」

「別にいいだろーが知り合いの見舞いくらい来ても!」

「知り合い……?
っ、テメ、もしかしてAの……?!」

「せーいかーい」

「テメー、いつの間にAと知り合った!?」

「何でそんなのテメーに教えなきゃなんねーんだよ!」

「テメーのニート菌がAについたら困るんだよ!」

「つかねーよ!」


(白熱してる……)

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 坂田銀時   
作品ジャンル:アニメ
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赤羽@美羽(プロフ) - あやさん» いつも読んでくださりありがとうございます!そういうことを言っていただけると、とても嬉しいです!創作意欲につながります!更新頑張ります! (2019年6月20日 7時) (レス) id: 8b3b438a89 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - お久しぶりです!更新ありがとうございます!いつも楽しく読ませていただいてます。土方さんと一緒にいる主人公ちゃんを見て怒る沖田さん。主人公ちゃんに優しい沖田さん好きなのでこれからも楽しみです! (2019年6月19日 19時) (レス) id: 98522d48ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤羽@美羽 | 作成日時:2019年3月28日 16時

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