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四輪 ページ5

「……新八。
私より銀ちゃん達の方が断然うるさいアル」

「確かに……。
銀さんと土方さん、そりが合わないみたいだからな……。

ちょっと僕、行ってくるね」

新八さんはそう言って立ち上がると、「少し失礼しますね」と言って部屋を出ていった。



そして私は、ふと気になったことを尋ねる。

「ねぇ、神楽ちゃん」

「何アルか?」

「『銀ちゃん』って……坂田銀時さんのこと?」

「そうアル!」


(やっぱり)


「3人がお知り合い同士だなんて、知らなかった」

「知り合いというか、私と新八は銀ちゃんのトコロで働いてるアル。

『万事屋銀ちゃん』どうぞご贔屓にアル!」

「ふふ」


何処かで聞き覚えのある言葉に笑みをこぼしていると、神楽ちゃんが言った。

「私も、銀ちゃんとAが知り合いだったなんてビックリしたアル!」

「あ、うん。
ちょっと色々あって……」



そうやって話していると、新八さんが坂田さんを連れて戻ってきた。

「ったく……何なんだよアイツは……」

「もう、銀さん。大人気ないですよ」

「お帰りなさい、新八さん。
来てくれてありがとうございます、坂田さん」

「おー」


坂田さんは気怠そうに返事をすると、畳の上にドカッと座る。

「なァに?Aちゃん。あの保護者は。
超過保護じゃん」

「そ、そうでしょうか……?」

あまり心当たりがない私は首を傾げる。

(……というか)


「保護者って、十にぃのことですか?」

十にぃが保護者であることを想像して少し可笑しくなり笑いながら言うと、坂田さんは眉を寄せて心底嫌そうに「他に誰がいるんだよ……」と言う。



その様子にまた笑みをこぼしてしまいながら、私はふと思ったことを提案する。

「あの、折角ですから、ゼリーを皆で食べませんか?」

その言葉を聞き、神楽ちゃんの顔がパアッと輝く。

「食べるアル!」

「え、でも、Aさんへの物だったのに……。
良いんですか?」

「はい、構いません。
お昼のお薬を飲みたいので、何か食べたかったんです。

ちょっと、お皿とか貰ってきますね」


そう言って立ち上がりかけた私を新八さんが慌てて制する。

「あ、僕が行きますから……!」

「でも、皆さんはお客様ですから。
身体も朝より大分軽いですし……。

私が行きますから、待っていて下さい」


そう笑顔で言うと、坂田さんが「じゃァお願ァい」と言ったので、「はい」と言って私は部屋を出る。



そうして、4人分の食器を手に入れるために食堂に向かった。

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 坂田銀時   
作品ジャンル:アニメ
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赤羽@美羽(プロフ) - あやさん» いつも読んでくださりありがとうございます!そういうことを言っていただけると、とても嬉しいです!創作意欲につながります!更新頑張ります! (2019年6月20日 7時) (レス) id: 8b3b438a89 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - お久しぶりです!更新ありがとうございます!いつも楽しく読ませていただいてます。土方さんと一緒にいる主人公ちゃんを見て怒る沖田さん。主人公ちゃんに優しい沖田さん好きなのでこれからも楽しみです! (2019年6月19日 19時) (レス) id: 98522d48ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤羽@美羽 | 作成日時:2019年3月28日 16時

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