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後日。
先日の物書きだと名乗った彼から連絡が来た。シブヤのとある喫茶店を指定されたので手土産の菓子を持ってその店へと向かった。
カランコロンというくぐもった鐘の音を耳にしながら店へと入る。店員にカフェオレのオーダーをし、席に着いたところ、彼はすぐにやってきた。
？「小生から呼んだというのにお待たせして申し訳ありません。」
小走りでやってきた彼はあの時と同じような和装だった。
「いいえ。わざわざハンカチのために…こちらこそすみません。」
？「小生から言い出したことです。それに美人の貴女とは少し話をしてみたかった。」
「っ、え、えーと…そ、それは光栄です…。」
？「冗談ですよ。まあ全て冗談というわけでもありませんが。それよりこちら、お返ししますね。」
彼が机の上に箱を置き私の方へと滑らせた。
「わざわざ箱に入れてくださるなんて…すみません。あの、私からも…こちら受け取ってください。」
小さな菓子の包みを差し出すと彼が少し驚いたように目を見開いた。
？「これは…、光原堂のカステラですか？」
「そうです、よくお分かりになりましたね。」
？「……ここのカステラ、好きなんですよ。ありがとうございます。」
彼が不意に微笑んだ。それは純粋な笑みだった。冗談抜きで気に入ってもらえたのなら何よりだ。
「そういえば…貴方のお名前を伺っていませんでした。差し支えなければお聞きしたいです。」
？「あぁたしかにそうですね。小生はこういうものです。」
彼がスッと名刺を差し出した。
そこにはシンプルな字体で夢野幻太郎と書かれていた。
「ありがとうございます、夢野…先生とお呼びした方が？」
幻太郎「やめてください。今はプライベートですので。」
それもそうですねと言って思わずクスリと笑みが漏れた。
彼はミステリアスなベールのようなものを被っているようでいまいち本質がつかめない。
だからこそ彼が感情を表に出すのを見るのは珍しいものを見ているようで面白いと感じてしまうのだ。
カフェオレを一口流し込み、Aは彼と世間話を始めた。
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千(プロフ) - オーキッドさんなりのこだわりが感じられ中々定まらないのはそれだけオーキッドさんの小説への思いからだと思います。生意気な事書いてすみません。でもそれだけ大切なんだと私は思いました。感想だけで申し訳ありません (2019年5月20日 21時) (
レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - こちらこそ温かいコメントありがとうございます。無理せず更新頑張って下さい。楽しみにしてます。又こちらこそよろしくお願いします。夜遅くに失礼致しました (2019年5月19日 23時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - 千さん» コメントありがとうございます、お優しい言葉かけに感謝いたします。これからもよろしくお願いいたします。 (2019年5月7日 15時) (レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - この後凄く気になります。楽しみしています。無理しないでくださいね。更新楽しみに待ってます。 (2019年5月6日 23時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - 夜桜 奏さん» コメントありがとうございます。素敵なお話だなんて嬉しいお言葉、感謝いたします。これからもよろしくお願いいたします。 (2019年5月6日 23時) (レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オーキッド
| 作成日時：2018年12月2日 23時
