track26 ページ27
*夢野幻太郎サイド*
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フリーのシステムエンジニアをしているという彼女の博識さが滲み出る話し方には好感を覚える。
少しからかうとすぐに真に受けてしまう所が少々心配にもなるがそれも含めてこの人のいい所なのだろうと感じる。
「あら、夢野さんもディビジョンの代表だったのですね。」
幻太郎「も、とはどういうことでしょう?他にもお知り合いが?」
「ええ。シンジュクディビジョンの方と先日知り合いになり、イケブクロディビジョンの方とは仕事仲間です。ヨコハマディビジョンは…、仕事で知り合いました。」
幻太郎「おや、裏の世界の方と知り合いになるのは色々と危険では?」
「いえ、大丈夫です。…今のところは。」
幻太郎「…何かあれば匿うぐらいはできますよ。」
「それは頼もしいです。」
クスクスと彼女が面白そうに笑った。
「あぁ、シブヤディビジョンといえば先日飴村さんにもお会いしました。一言二言挨拶を交わしただけですが…。」
幻太郎「乱数にも?それはすごい人脈ですね。そんなに沢山のメンバーとお知り合いなら中王区の女性なら飛んで喜ぶでしょうね。」
「…私は中王区の女ではありませんから別にどうということはありません。ただ顔見知りが増えただけですよ。」
彼女が一瞬だが眉をひそめたのが分かった。
これまでも話していて感じだがどうやら中王区というキーワードはあまり好きではないらしい。
〜〜♪
「あ、……すみません、少し席を外します。」
不意に鳴ったスマートフォンを手に彼女が席から立ち上がった。
横を通るその短い時間ではあったが電子機器の向こうから機嫌の悪そうな聞き覚えのある男の声が聞こえてきた。
30秒ほどして戻ってきた彼女はげんなりしながらスマートフォンをカバンへ放り投げた。
「…すみません……あと少ししたらお先に失礼します…。」
幻太郎「…もしかして、ヨコハマの方からでしょうか?」
「……ええ、よくお分かりで。」
げんなりした顔で彼女がカフェオレを啜る。
あのヨコハマの男と仕事で知り合うとは彼女の仕事内容が気になるところだ。
「……別にヤクザと結託しているわけではありません。仕事の内容はこちらでも選びますから。」
幻太郎「彼相手に物申すのは大変そうですねぇ。」
その通りだわとため息をつく彼女に自然と笑いが溢れてしまった。
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*幻太郎サイド…end*
5/19修正済
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千(プロフ) - オーキッドさんなりのこだわりが感じられ中々定まらないのはそれだけオーキッドさんの小説への思いからだと思います。生意気な事書いてすみません。でもそれだけ大切なんだと私は思いました。感想だけで申し訳ありません (2019年5月20日 21時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - こちらこそ温かいコメントありがとうございます。無理せず更新頑張って下さい。楽しみにしてます。又こちらこそよろしくお願いします。夜遅くに失礼致しました (2019年5月19日 23時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - 千さん» コメントありがとうございます、お優しい言葉かけに感謝いたします。これからもよろしくお願いいたします。 (2019年5月7日 15時) (レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - この後凄く気になります。楽しみしています。無理しないでくださいね。更新楽しみに待ってます。 (2019年5月6日 23時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - 夜桜 奏さん» コメントありがとうございます。素敵なお話だなんて嬉しいお言葉、感謝いたします。これからもよろしくお願いいたします。 (2019年5月6日 23時) (レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オーキッド | 作成日時:2018年12月2日 23時