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「理鶯さん、濡れていませんか?」
理鶯「ああ、机が濡れただけで小官は平気だ。」
「そうですか、よかった。」
左馬刻の蹴りのせいで彼のテキーラが少しこぼれてしまっていた。おしぼりを広げてテーブルを拭くと左馬刻がフーッと煙を吹きかけてきた。
「っわ、けほ………ちょっと、何するんですか!」
左馬刻「うっせぇ。」
左馬刻が不機嫌そうにテキーラを一気飲みした。
その様子を見て理鶯が眉をひそめる。
理鶯「左馬刻、素直に山田一郎と付き合いがあるというのが嫌だと言え。彼女は何も悪いことはしていない、あまりにも理不尽だ。」
左馬刻「………理鶯、適当こいてるとてめえから潰しちまうぞゴラァ。」
理鶯「A、さっきのを見てわかる通り左馬刻と山田一郎は犬猿の仲だ。気軽に左馬刻の前で奴の名を言わないほうがいい。」
「え、えぇ、そのようですね……。」
半ギレの左馬刻が理鶯に摑みかかるが理鶯は俊敏な動きでそれを受け止めつつそういった。
カランカランとベルの音がなり、同時にコツコツと固い足音が近づいてきた。
銃兎「遅くなりまし……何やってるんですか2人とも。…宝生さん、お久しぶりですねぇ。」
「えぇ、お久しぶりです。」
掴みあったままの2人を呆れた目で一瞥してから銃兎が爽やかに微笑んで見せるがその裏はもう知っている。
左馬刻が舌打ちをしバッと理鶯から離れた。
銃兎「……何かありましたか?」
「はい、さっき山田一郎君とその兄弟が偶然この店に…少し険悪な雰囲気になってしまいました。」
銃兎「…それだけで何も起こらなかったのが奇跡ですね。」
銃兎に小声で尋ねられ耳打ちすると彼はハァとため息をついた。
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千(プロフ) - オーキッドさんなりのこだわりが感じられ中々定まらないのはそれだけオーキッドさんの小説への思いからだと思います。生意気な事書いてすみません。でもそれだけ大切なんだと私は思いました。感想だけで申し訳ありません (2019年5月20日 21時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - こちらこそ温かいコメントありがとうございます。無理せず更新頑張って下さい。楽しみにしてます。又こちらこそよろしくお願いします。夜遅くに失礼致しました (2019年5月19日 23時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - 千さん» コメントありがとうございます、お優しい言葉かけに感謝いたします。これからもよろしくお願いいたします。 (2019年5月7日 15時) (レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - この後凄く気になります。楽しみしています。無理しないでくださいね。更新楽しみに待ってます。 (2019年5月6日 23時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - 夜桜 奏さん» コメントありがとうございます。素敵なお話だなんて嬉しいお言葉、感謝いたします。これからもよろしくお願いいたします。 (2019年5月6日 23時) (レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オーキッド | 作成日時:2018年12月2日 23時